オンライン購買における情報収集行動調査 2026年度版 ~検索・SNS・生成AIなどの利用状況と信頼度~
当記事では、株式会社ベンチマークジャパンが行った「オンライン購買における情報収集行動調査 2026年度版 ~検索・SNS・生成AIなどの利用状況と信頼度~」の結果をお届けします。
企業にとって、購入を検討している人がどこで情報を集めているかを把握することは、情報発信を考えるうえで大切です。
実際に商品やサービスの購入前に、検索エンジンやSNS、生成AIは情報収集ツールとしてどの程度活用されているのでしょうか。今回は、情報収集手段の利用状況に加え、生成AIから得た情報への信頼度や、AIからおすすめされた商品・サービスの購入・利用経験をご紹介します。
目次
当調査の目的・概要
本調査は、オンラインで商品・サービスを購入・予約・申込みする人の情報収集行動を把握し、企業のマーケティングや情報発信に役立つ情報を提供することを目的に実施しました。
検索エンジン、SNS、公式サイトなどの利用状況とともに、生成AIサービスや検索結果に表示されるAI回答の利用、生成AIへの信頼度、AIがおすすめする商品の購入・利用経験を調べています。
※本調査は購入前に消費者が自ら調べる行動を対象としているため、企業から届くメールマガジンなどは情報収集手段の選択肢に含めていません。
■調査概要
・調査方法:インターネット調査
・調査期間:2026年9月14日〜18日(スクリーニング調査)、2026年9月25日(本調査)
・対象者:全国の20〜65歳を対象にスクリーニング調査を実施。そのうち、直近1年間にプライベートでオンラインの商品・サービスを購入・予約・申込みした経験があり、事前に商品・サービスについて調べる人を本調査の対象とした。回答者の年齢・性別分布は、国勢調査の人口比率に対応させた。
・有効回答数:2,000人(スクリーニング調査)、600人(本調査)
※本記事に掲載している割合は小数第2位を四捨五入しているため、単一回答でも合計が100%にならない場合や、内訳の合計と合算値が一致しない場合があります。
【調査結果サマリー】
✔️ オンライン購入等の経験者の96.2%が、事前に情報を調べている。
✔️ 情報収集手段は検索エンジンが最多の77.2%、生成AIは29.8%が利用。
✔️ 検索エンジン利用者の74.7%が、検索結果のAI回答を読んでいる。
✔️ 情報収集に使う生成AIは、ChatGPTとGeminiの2つが上位となった。
✔️ 生成AI利用者の68.2%に、AIからおすすめされた商品・サービスの購入・利用経験がある。
✔️ 生成AI利用者の86.6%は検索エンジンも併用している。
✔️ SNS利用者内では男性はYouTube(79.4%)、女性はInstagram(63.9%)を最も多く利用する。
※「検索エンジン利用者」「生成AI利用者」「SNS利用者」は、商品・サービスの購入・利用を検討する際の情報収集に、それぞれを利用する人を指します。
調査結果ダイジェスト
オンライン購入経験者の約96パーセントが購入前に情報収集
スクリーニング調査では、2,000人のうち66.1%が、直近1年間にプライベートでオンラインの購入・予約・申込みをしたことが「ある」と回答しました。
対象には、通販やネットスーパーでの買い物だけでなく、旅行・飲食店の予約、イベントのチケット購入、有料サービスへの申込みなども含みます。支払いをインターネット上で行ったかどうかは問いません。
直近1年間のオンライン購入・予約・申込み経験/スクリーニングQ1/単一回答/n=2,000
購入等の経験がある1,322人に、事前に商品・サービスについて調べることがあるかを聞いたところ、「ほぼ毎回調べる」が53.9%、「ときどき調べる」が42.4%でした。合計96.2%が購入前に情報収集をしています。
購入・予約・申込み前に調べる頻度/スクリーニングQ2/単一回答/オンライン購入等の経験者 n=1,322
ここからは、オンライン購入等の経験があり、事前に情報収集をする600人への本調査結果をご紹介します。
情報収集は検索エンジンが最多 生成AIも約3割が利用
最初に、商品やサービスの購入・利用を検討する際に、情報収集に利用しているチャネルを調査しました。
最も多かったのは「検索エンジン」で77.2%、次いで「ECモール」が51.0%、「実店舗」が42.2%、「SNS」が37.7%、「企業・ブランドの公式サイト・アプリ」が35.2%でした。「生成AI」は29.8%で、約3人に1人が利用しています。
購入・利用の検討時に利用する情報収集手段/本調査Q1/複数回答/n=600
利用する手段の中から「最もよく利用するもの」を一つのみ選んでもらったところ、検索エンジンが44.3%で最多でした。次いでECモールが19.2%、実店舗は10.2%、SNSは7.3%、生成AIは5.0%となりました。
購入・利用の検討時に最もよく利用する情報収集手段/本調査Q2/単一回答/n=600
生成AIを情報収集に利用する人は約3割いますが、最もよく利用する手段として選ぶ人は全体の5.0%でした。生成AIが情報収集手段の一つになっている一方で、検索エンジンは引き続き多くの回答者に利用されています。
検索利用者の約75パーセントが検索結果のAI回答を閲覧
AIから情報を得る機会は、生成AIサービスを直接利用する場合に限りません。
検索エンジン利用者463人に、Googleの「AIによる概要」など、検索結果の上のほうに表示されるAI回答を読むことがあるかを聞きました。
Googleの「AIによる概要」の表示例
「AIによる回答を中心に読む」は11.7%、「AIによる回答と通常の検索結果を同じくらい読む」は27.4%、「通常の検索結果が中心だが、AIによる回答も読むことがある」は35.6%。合計で74.7%がAI回答を読んでいることがわかります。
検索結果に表示されるAI回答の閲覧状況/本調査Q4/単一回答/検索エンジン利用者 n=463
また、「情報収集手段」の設問で生成AIを選んだかどうかで比較すると、生成AIを選ばなかった検索利用者のうち、66.2%が検索結果に表示されるAI回答を読んでいました。生成AIを選んだ検索利用者では、91.6%でした。
生成AIの利用有無別に見た検索結果のAI回答閲覧率/本調査Q1×Q4/対象:検索エンジン利用者(生成AI利用あり n=155、利用なし n=308)/閲覧率はQ4の「AI回答を読む」に該当する3選択肢の合計
情報収集手段として生成AIを挙げない人にも、検索を通じてAIの回答は読まれていることがわかります。企業が購入前の情報収集を考える際には、生成AIサービスの利用状況だけでなく、検索結果の中でAIが提供する情報にも目を向ける必要がありそうです。
情報収集に使う生成AIはChatGPTとGeminiが上位
生成AIを情報収集に利用している人に具体的なサービス名を尋ねたところ、ChatGPTが68.2%、Geminiが66.5%、続いてMicrosoft Copilotが30.2%となりました。
商品・サービスの情報収集に利用する生成AI/本調査Q6/複数回答/生成AI利用者 n=179
生成AIの情報収集利用ではChatGPTとGeminiが上位となりました。複数回答のため、各サービスの割合は利用者を分け合うシェアを示したものではありません。
生成AI利用者の約7割がおすすめ商品の購入や利用を経験
情報収集に生成AIを利用すると回答した人に対し、AIから提案・おすすめされた商品やサービスを、実際に購入・利用した経験を聞きました。
「何度もある」が35.8%、「1〜2回ある」が32.4%で、合計68.2%に購入・利用経験がありました。「おすすめされたことはあるが、購入・利用したことはない」は21.8%でした。
生成AIからおすすめされた商品・サービスの購入・利用経験/本調査Q7/単一回答/生成AI利用者 n=179
生成AI利用者の中には、AIから得た提案を実際の購入や利用につなげている人がいます。生成AIからの提案も、購入・利用を検討する際の参考にされていることがうかがえます。
なお、本結果は、購入前の情報収集において生成AIを利用する人に限った割合です。本調査600人全体では、この手段で購入・利用経験がある人は全体の20.3%に当たります。
生成AIの商品情報を信頼する人は約74パーセント
生成AIを使って情報収集をする人に対し、AIから得た商品・サービスの情報をどの程度信頼しているかを聞くと、「とても信頼している」が15.1%、「ある程度信頼している」が58.7%でした。合計73.7%が信頼していると回答しています。
生成AIから得た商品・サービス情報への信頼度/本調査Q8/単一回答/生成AI利用者 n=179
肯定的な回答が多い一方、その中心は「ある程度信頼している」です。「どちらともいえない」は19.6%で、信頼の度合いは回答者によって異なります。
企業側は、商品に関心を持った人が詳細を確認できるよう、公式サイトなどに価格、仕様、利用条件、よくある質問を明確に掲載することが大切です。AIの回答をきっかけに商品を知った人にとっても、自分に合う商品かを判断するための材料になります。
また、AI回答を信頼している人が7割以上いる一方、AIが提示する情報は、常に全てが正確というわけではありません。AIが誤った情報や古い情報をできるだけ提示しないよう、公式ページには最新の情報を正確に記載しておくことが重要です。
生成AIの情報を信頼する人ほど購入経験のある割合が高い
生成AIの情報への信頼度と、AIからおすすめされた商品・サービスの購入・利用経験を組み合わせて集計しました。
「とても信頼している」「ある程度信頼している」と答えた132人のうち、AIからおすすめされた商品・サービスの購入・利用経験がある人は79.5%でした。一方、「どちらともいえない」と答えた35人では37.1%でした。
生成AI情報への信頼度別に見たAIおすすめ商品の購入・利用経験/本調査Q8×Q7/生成AI利用者 n=179/信頼する n=132、中立 n=35、信頼しない n=12
※「購入・利用経験なし」には、生成AIから推奨されたことがない・覚えていない人も含みます。
生成AIを使う人の中でも、情報に対する信頼度によって購入・利用経験の割合に違いが見られます。AIの情報を信頼している層では、ほかの層に比べて購入・利用経験のある人の割合が高い結果となりました。
「あまり/まったく信頼していない」人は12人と少ないため、この群の33.3%は参考値としてご覧ください。
最もよく利用する手段と最も信頼する手段には違いがある
本調査の600人に、購入・利用を検討する際に「最も信頼しているもの」を聞いたところ、検索エンジンが33.0%で最多でした。次いで実店舗が16.8%、ECモールが14.3%、企業・ブランドの公式サイト・アプリが7.8%でした。
この回答を、先ほどの「最もよく利用する手段」の回答と並べて比較したところ、以下の結果となりました。
最もよく利用する情報収集手段と最も信頼する情報収集手段の比較/本調査Q2・Q3/いずれも単一回答/n=600
実店舗は「最もよく利用する」で10.2%、「最も信頼する」で16.8%。公式サイト・アプリは、それぞれ3.5%、7.8%でした。いずれも、最もよく利用する割合より、最も信頼する割合が高い結果となっています。
さらに、回答者ごとに「最もよく利用する手段」と「最も信頼する手段」を照合しました。両者が一致した人は72.3%(434人)、異なった人は27.7%(166人)でした。
◼︎利用と信頼が異なる人に多かった組み合わせ(上位3組)
| 最もよく利用する手段 | 最も信頼する手段 | 人数 |
|---|---|---|
| 検索エンジン | 実店舗 | 26人 |
| ECモール | 実店舗 | 18人 |
| 検索エンジン | 公式サイト・アプリ | 13人 |
※両者が異なる166人の回答のうち、人数が多かった上位3組を掲載。
多くの人は最もよく利用する手段を最も信頼していますが、約3割は別の手段を挙げています。商品を見つけてもらうための接点に加えて、検討中の人が納得して判断できる情報を提供することも、企業の情報発信で意識したい点です。
生成AI利用者の約87パーセントは検索エンジンも利用
生成AIを使って情報収集する人の回答を詳しく見ると、86.6%が検索エンジンも利用していました。また、SNSは60.3%、ECモールは57.0%、公式サイト・アプリは50.3%が併用しています。
生成AI利用者が併用している情報収集手段/本調査Q1のクロス集計/複数回答/生成AI利用者 n=179/生成AI自体を除いて表示
また、生成AI利用者のうち、情報収集手段として生成AIのみを選択した人は5.0%、ほかの手段も併せて選択した人は95.0%でした。生成AI利用者のほとんどが、検索、SNS、公式サイトなど、ほかの手段も使って情報を集めています。
そのため、企業の情報発信では、顧客が利用する複数の接点を意識することが大切です。価格やサービス内容などの基本情報については、顧客がどこで情報に触れてもわかりやすく伝わるように記載しておきましょう。
年代によって異なる検索とSNSと生成AIの利用
情報収集手段を年代別に見ると、生成AIの利用率は30代が41.0%で最も高く、続いて20代が34.3%、40代が30.2%、50代が27.9%、60代が18.3%でした。
SNSの利用率は20代が53.9%で最も高く、検索エンジンの利用率は40〜60代で約8割という結果になりました。
年代別の検索エンジン・SNS・生成AI利用率/本調査Q1×年齢/複数回答/20代 n=102、30代 n=105、40代 n=126、50代 n=147、60代 n=120
今回の回答者では、若い年代ほどSNSの利用率が高い傾向がありました。生成AIの利用率は30代が最も高く、SNSとは異なる分布が見られます。
一方、検索エンジン利用者に限ると、検索結果のAI回答を読む人はすべての年代で7割を超えていました。生成AIサービスの利用率には年代差がありますが、検索結果のAI回答は幅広い年代で読まれています。
自社の顧客層を考える際には、全体の利用率だけでなく、年代ごとの情報収集手段にも目を向けるとよいでしょう。
情報収集に使うSNSはYouTubeが最多
情報収集にSNSを利用すると回答した人に、具体的な利用サービスを聞いたところ、YouTubeが67.7%で最多でした。Xが56.6%、Instagramが52.7%、LINEが37.6%と続きます。
商品・サービスの情報収集に利用するSNS/本調査Q5/複数回答/SNS利用者 n=226
情報収集に使うSNSは男性がYouTube 女性がInstagramを最も多く利用
情報収集に利用するSNSについて男女別に見ると、サービスごとの違いが見られました。
男性107人では、YouTubeが79.4%で最多でした。次いでXが62.6%、Instagramが40.2%です。女性119人では、Instagramが63.9%で最多となり、YouTubeが57.1%、Xが51.3%でした。
商品・サービスの情報収集に利用するSNSの男女比較/本調査Q5×性別/複数回答/男性のSNS利用者 n=107、女性のSNS利用者 n=119
Instagramは女性が男性より23.7ポイント高く、YouTubeは男性が女性より22.3ポイント高い結果でした。一方、Threadsは男女とも16.8%、LINEは男性39.3%・女性36.1%で、サービスによって男女差の大きさは異なります。
なお、本調査の男女全体でSNSを情報収集に利用する割合は、男性35.2%、女性40.2%でした。SNS全体の利用率の男女差よりも、SNS利用者が選ぶサービスの違いが目立ちます。
企業がSNSで商品情報を届ける際には、「SNSを使うかどうか」だけでなく、「どのサービスを情報収集に使うか」にも目を向けるとよいでしょう。
※これらの割合は商品・サービスの情報収集に使う割合であり、日常的なSNS利用率や広告の効果を示すものではありません。
InstagramとYouTubeでは、年代別の男女差が異なる
Instagramの利用率を、SNS利用者の年代と性別を組み合わせて確認しました。
20代では、女性79.3%(29人中23人)、男性19.2%(26人中5人)で、大きな違いが見られました。一方、40代では女性55.2%・男性54.2%、50代では女性59.1%・男性60.0%と、近い割合でした。
SNS利用者の年代・性別別に見たInstagram利用率/本調査Q5×年齢×性別/各年代のSNS利用者/20代 男性n=26・女性n=29、30代 男性n=27・女性n=24、40代 男性n=24・女性n=29、50代 男性n=15・女性n=22、60代 男性n=15・女性n=15
全体では女性のInstagram利用率が高いものの、その違いはすべての年代に共通するわけではありません。SNSの活用を考える際は、性別に加えて年代も確認すると、顧客層に合う情報発信を検討しやすくなります。
SNS利用者の年代・性別別に見たYouTube利用率/本調査Q5×年齢×性別/各年代のSNS利用者/20代 男性n=26・女性n=29、30代 男性n=27・女性n=24、40代 男性n=24・女性n=29、50代 男性n=15・女性n=22、60代 男性n=15・女性n=15
一方、YouTubeは、今回の回答者ではすべての年代で男性の利用率が女性を上回りました。例えば、30代では男性81.5%・女性54.2%、40代では男性83.3%・女性44.8%でした。50代では男性80.0%・女性72.7%と、男女の差は比較的小さくなっています。
ただし、各年代・性別のSNS利用者は15〜29人と少なく、1人の回答で割合が約3〜7ポイント変わります。今回の回答者における傾向として捉え、自社の顧客データと合わせて参考にしてください。
まとめ(調査レポートPDF)
商品・サービスを購入する際の情報収集では、検索エンジンが広く利用され、検索結果のAI回答も多くの人に読まれていました。
生成AI利用者もほかの情報源を併用しており、複数の接点で商品情報を確認できる環境を整えることが大切です。年代や性別による違いも参考にしながら、自社の顧客が使う接点で、判断に必要な情報をわかりやすく届けましょう。
当調査はブログ記事やセミナー、解説動画など、Benchmark Emailユーザー様へお届けするコンテンツ用のデータ収集のために実施しています。今後もユーザー様にお役立ていただけるテーマについて調査を行ってまいります。
調査結果のレポート(PDF)はこちら:



















