2025年4月22日(火)に、無料オンラインセミナー「カスタマーサポート×メルマガ配信で実現する 顧客ロイヤリティ向上と解約防止」を開催いたしました。今回はセミナーレポートをお届けします。

本セミナーは、顧客対応管理システム「Re:lation」を提供する株式会社インゲージとメール配信システム「Benchmark Email」を提供する株式会社ベンチマークジャパンが共催したセミナーです。

株式会社インゲージの坪内 柊一郎さんと、Benchmark Emailの山本美智がメイン講師を務め、カスタマーサポートとマーケティング担当者が協力して、双方の業務を効率的に行う方法を解説しました。

ここからは、セミナーの内容の一部をダイジェストでお届けします。

顧客ロイヤリティとは?

顧客ロイヤリティとは、「顧客がサービスやブランドに対して持つ信頼や愛着の大きさ」のことを指します。
ロイヤリティの高い顧客が増えると、リピート購入の増加や、解約率の低下に繋がります。顧客一人当たりの単価が上がるだけでなく、広告をかけなくても口コミを拡散してくれるメリットもあります。

一方で、ロイヤリティの低い顧客が増えると、解約率が増加したり、ネガティブな口コミが発生することがあります。
近年は商品やサービス数が増え、新規顧客獲得の競争が激化していることもあり、既存顧客のロイヤリティ向上は売上アップに必要不可欠だと言えます。

顧客ロイヤリティとは?

 

CSの問い合わせ対応は「購入」に大きく関わる

株式会社RightTouchの「企業の問い合わせサポートの利用実態調査」によると、「商品購入やサービスを選択する際に重要視するポイント」について、75%の方が「アフターケアやサポートがしっかりしている(問い合わせ対応が充実)」と回答しています。

また、「企業のイメージアップの寄与及びサービス・商品の利用意向アップに繋がるポイント」としても、72%の方がお問い合わせ対応の充実を挙げています。

サポート対応の重要性

これらの調査結果から、顧客満足度向上において、お問い合わせ対応は重要な要素の一つであることが分かります。

 

CSのチャットや電話は1分程度の迅速な対応が求められている

カスタマーサポートの業務は、一般的に以下の3つに分類されると思います。

・問い合わせの対応
・問い合わせの分析
・問い合わせのフィードバック

本セミナーでは、それぞれの業務において顧客がカスタマーサポートに求める重要なポイントを解説しました。

カスタマーサポートの業務

例えば、「問い合わせの対応」においては迅速かつ丁寧な対応が大切です。
チャットでのお問い合わせや、緊急度の高い問い合わせが多い傾向にある電話対応では、1分程度での迅速な回答が求められています。
また、メールや問い合わせフォームの場合は1日程度での返信を心掛け、一時返信として自動応答メールを活用するのが効果的です。

チャットや電話は1分程度の迅速な対応が求められている

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CSから他部署にフィードバックをし、顧客の声を生かす

無人対応(チャットボットやFAQシステムの活用)と有人対応の効率化や、問い合わせ対応の品質向上、他部署へのフィードバックなど、自社で行えるVOCの活用について解説をしました。

他部署へのフィードバックについては、特に営業部や開発部への共有を行う企業が多いです。他にも、顧客の声を生かしたマーケティング活動を行うため、マーケティング部へフィードバックを行っている企業もいます。

これはToCの例ですが、「この問い合わせをする顧客は解約の可能性が高い」という状況を特定し、その問い合わせを行った顧客には自動でクーポンを送付する、という設計を行った企業様もいました。

他部署にフィードバックをし、顧客の声を生かす

メルマガは顧客のお悩みに先回りできる

「メルマガ」と「お問い合わせ対応」は、顧客へアプローチするタイミングや取り扱う内容が異なるように思えるかもしれませんが、以下3つのポイントから顧客のロイヤリティ向上や解約防止に繋げることができます。

・定期的な接点を持つことができる
・お悩みへ先回りできる
・サクセス情報のお届けできる

メルマガが顧客のロイヤリティ向上や解約防止に繋がるポイント

「お悩みへの先回り」については、メルマガはプッシュ型のチャネルであるため、まだ問題やニーズに気がついていないお客様にもアプローチをすることができます。

例えば、定期的なメルマガでコツコツとアップデート情報やお役立ち情報を発信したり、お困りごとが発生するタイミングを想定して事前に自動メールを仕込んでおくといった打ち手があります。

同じプッシュ型施策である電話や訪問営業に比べると、コストが少ないというのもメルマガの大きなメリットです。

お悩みへの先回り

 

メルマガでCS活動をして、お問い合わせを減らす

当社(株式会社ベンチマークジャパン)が一斉配信メールを活用して行っているCS活動の事例を、4つのパターンでご紹介しました。

メルマガでCS活動をして、お問い合わせを減らす

初期段階でお届けしているオンボーディングの手引きやよくある質問TOP5などは、顧客からの問い合わせ削減に役立ちます。特に問い合わせの多い項目をピックアップして掲載するのがおすすめです。

当社の場合も、アカウント作成後のユーザー様からの問い合わせが多かった質問を掲載しています。

初期つまづき防止資料「よくある質問TOP5」

メルマガ開封率・購読解除率でまずは平均値を目指そう

メールでCS活動を行うためのベースとして、まずは定期的にメルマガ配信を行うのがおすすめです。顧客の満足度が現れる開封率・購読解除率で、まずは平均値を目指しましょう。

本章では、開封率や購読解除率に大きく関わる「コンテンツ」「配信頻度」「件名」の3点について、読まれやすくなるメールのコツを解説しました。

例えばメルマガのコンテンツにおいては、顧客が読みたい内容を発信し続けることが大切です。
顧客が一般的に求めているコンテンツは、当社調査によると「最新情報・ニュース」「セールなどのお得な情報」「商品の情報」などです。まずは手元にある情報を活用して配信してみましょう。

メルマガ開封率・購読解除率でまずは平均値を目指そう

 

参加者からの質問と回答

セミナーの最後に、ご参加いただいた皆様からのご質問に講師が回答するコーナーを設けました。以下が質問コーナーで取り上げたご質問です。

Q. メルマガの開封率は高く、ベンチマーク内のマーケティングスコアも最高となっていますが、なかなかそこから申し込み(次の段階)へつながらないことが課題で、どのように改善していけばよいか悩んでいます。

「サービスやイベントなどへの申し込み」を想定して回答させていただきます。

お申し込みや購入に至るには、遷移先のページも大切なのですが、今回はメールでできることをお伝えします。

基本的にメルマガからクリックしてサイトへ遷移すると、もう一度メールへ戻る方は少ないため、クリックされる箇所は1箇所の想定で作成するのがおすすめです。そのため、掲載コンテンツ数を絞ってみましょう。もし現在複数のコンテンツを掲載されている場合は、1メール1コンテンツで作成してみてはいかがでしょうか。

Benchmark Emailでは、セミナーやイベント用のメールテンプレートがあり、編集がしやすいデザインだと思いますので、ぜひ一度使ってみてください。

Q. B2Bで医療用具を製造しているメーカーでマーケティングを担当しています。展示会のリードナーチャリングにメールを検討しています。
リードの多くが看護師等の医療従事者なのですが、メールはどれくらいの頻度で配信すると良いでしょうか?
医療従事者は一般の会社員と異なり、デスクワークが少なくメールの確認頻度も少ないと思われるため、通常よりも配信頻度は少なくした方が良いのでは(2週間に1回程度の配信?)と考えていますが、いかがでしょうか。ご意見伺えますと幸いです。

定期メルマガであれば、2週間に1度の頻度はおすすめです。また、展示会の直後にステップメールなどで情報発信するのも良いと思います。

例えば、展示会の翌日に1通、企業やサービスについて詳しく知ってもらうためのメールをお送りしたり、開封やクリックした関心が高めの方には、もう一通送ってみても良いでしょう。サービスへの関心が高い方の場合、もう一通送っても配信停止される可能性は低いです。
Benchmark Emailでは、アクションメール機能で自動化することができます。

また、配信頻度だけではなく配信する内容も大切です。顧客に役立つ・面白いと思われている間は配信停止をされることはないので、例えば、最新機種の紹介やカテゴリごとの特集、メンテナンス方法、導入企業の方の声など、顧客に役立つ内容を配信するのがおすすめです。

Q. メルマガの適切なボリュームを教えてください。

当社で以前調査をした際に、約8割の方がメルマガは1分以内で読むことが分かりました。
やはり1メール1コンテンツがおすすめですが、ECショップなど、たくさん並んでいる情報の中から好きなものを選びたい商材やサービスもあると思います。

情報量が多い場合は、一つ一つの説明を端的にして、Webサイトにとんで詳しくみてもらう形にして、メール自体はコンパクトにするのがおすすめです。
また、各コーナーの見出しの文字を目立たせて、読者がスクロールをした時に気になるテーマを見つけやすい構造にするのが良いでしょう。

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今後のセミナー開催について

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Benchmark Emaillユーザーの皆様は既にニュースレターを受け取られていると思いますが、新しく受け取りを開始したい方はこちらよりご登録いただけます。日程が合わずご参加いただけなかった方は、ぜひ次回以降のセミナーにお申し込みください。

 

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著者情報:

by 山本 百合子