こんにちは、ミヂカナ株式会社の一戸です。今回は日頃Benchmark Emailを活用して素晴らしい成果をあげているメールマーケティング事例をお届けします。

インタビューさせていただいたのは「マーケティングのインハウス化」をテーマに、マーケティング体制の構築をサポートしている株式会社テマヒマ(以下、テマヒマ社)の平岡さんです。

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株式会社テマヒマ代表 平岡大輔氏

株式会社テマヒマの概要

ビジネス成功の鍵は、マーケティングの原則に基づいた本質的な活動にテマとヒマをかけて愚直に取り組むことであり、取り組みの前提として、顧客の事業の中にいる社員自身が自分で考え、自分で評価し、自分で判断できるようになることが必要であると、テマヒマ社は顧客に訴えかけます。

そのためにテマヒマ社では、マーケティング組織構築のための人材育成およびリソース確保、チーム運営の支援を目的として、3ヶ月という期間に渡って次のような実践型育成プログラムを提供しているとのことです。

  • 現状把握
    • 過去の販売データ、広告データなどをご共有
    • メンバーの方へのヒアリングを実施
  • 研修
    • マーケティングを体系的に学ぶための講義を実施
  • ワークショップ
    • 実践形式でプラン作成を実施
  • 体制づくり
    • 不足リソースの確保
    • 検証改善の方針策定
    • 共有レポートフォーマット作成
  • 運用フォロー
    • チーム課題の把握
    • チーム課題の解決策検討​

なお今回は特別にその育成プログラムの内容を一部提供していただきました。

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プログラムのロードマップ

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プログラムの資料:「プロセスを理解するためのポイント」

成果を出し続ける自社メルマガの内容とは?

本質的な活動にテマとヒマをかけて愚直に取り組むという理念は、テマヒマ社が配信するメールマガジンの成果からも読み取れます。

テマヒマ社が運営するオンラインコミュニティでメールマガジンを配信しているのですが、なんとそのメルマガは本記事のタイトルの通り平日毎日、年間でいえば250通近いメルマガを配信し、それを3年間続けているとのことでした。

毎日のメルマガ配信を3年間継続するだけでも当然至難ではありますが、その成果として平均開封率25%ほどを維持しているというメルマガは次のような内容です。

パッと見るだけでは、特別な何かが目につくわけではないと思います。
通販によるコンバージョンを求めるメールマガジンなどであればメリハリや強調を駆使する方も多いと思いますが、毎日同じ読者が読むことを想定した場合、自然体な口調で語り続けることも、ストレスなく読めるというメリットに繋がります。

このようにメールマガジンによる施策で高い成果を出すためには、メルマガの1つ1つの質はもちろんのこと、
・継続性:長期的に運用できるか
・集客:モチベーションの高いユーザーを獲得できるか
が重要になりますが、その秘訣をテマヒマ社に伺ってみました。

毎日の配信を継続し成果を両立させる秘訣は?

Q.毎日のネタ出しや執筆作業はどのように行っているのですか?


ネタ出しは毎朝起きて、シャワーを浴びながらやっています。前日の行動の中で触れたマーケティング要素の感じられる出来事や、マーケティングに関して得た情報についてなどをネタにしています。
パッと思いつくことが少ないので、だいたいはFacebookの自分のタイムラインを開きます。気になるニュースや気付きがあった情報などをシェアするようにしているので、そこからネタを漁ります。
作業時間はネタが決まっていれば30分程で執筆から配信まで完了します。でもネタ探しがスムーズに行く日の方が少なく、だいだい1時間弱くらいかかっている状況です。

通勤時間や出社直後に読んでもらえるように、朝の時間にお届けすることを心がけているので、ネタや記事自体の質よりはその時間帯にお届けるすることを重視しています。


このようにして作られていくメルマガを「毎朝読者の出社前を想定した時間帯に3年間配信をしつづけること」で購読者にとって朝特定のテレビニュースを観る、情報メディアを読む、などのような日常のルーチンの1つにすることも、高頻度にも関わらず高い水準で開封率を保っている秘訣だといいます。

メルマガ以外の場でアウトプットをすることで質の高い集客を

そもそもメルマガはユーザーの欲求がある程度顕在化した上で購読登録をするものであるため、メルマガを受け取ってもらうために”先に”欲求を高める必要があります。
ユーザーの欲求を高めるためにテマヒマ社では主に「ブログ」「セミナー講演」や「有用なホワイトペーパーの配布」を継続しているそうです。

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実際のセミナー風景

オフラインを含めた複数の場、複数の機会においてユーザーにメリットをもたらす継続的な接点を持つことが、良質なコミュニティの形成につながり、ひいてはメルマガの良い成果となるわけですね。

テマヒマ社がいま注目しているオートメーション機能

最後に、Benchmark Emailの最新機能であり、テマヒマ社がいま積極的に取り組んでいるという「オートメーション」によるマーケティング施策について聞いてみました。


まだ母数が十分ではないのでなんとも評価しづらいですが、組み立てたフローに乗ってゴール地点まで来てくれている方が居ることに、若干の手応えを感じています。
結局は誰にどんなコンテンツをどう届けていくか、それにより相手にどれだけ欲しいと思ってもらえるかがマーケティング成功の肝になります。

いろんなモデルケースを考えて、それぞれに応じたシナリオをもっと組み立てていきたいなと思っています。そのためにはもっとリストを増やすことや、価値のある商品を作ることがまず必要なので、2019年はより商品作りに力を入れたいと考えています。

 


執筆者:一戸健宏(ミヂカナ株式会社)について

Web制作会社でディレクターとして長く勤めた後、全国展開の小売事業会社にてWeb戦略およびEコマースのマネージャーへ転身してプランニングから効果測定やグロースハックまで幅広い業務を受け持った。その後、制作サイドとクライアントサイドの両サイドを実体験している経歴を活かし、両サイドに対して「身近な存在となること」をテーマの一つとして、2017年12月、ミヂカナ株式会社を設立する。
またWeb制作会社時代に培ったディレクションやCMS「WordPress」のノウハウを活かし、書籍の執筆や講演などもおこなっている。

 

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