本記事はBenchmark本社のブログ記事 “Here’s How To Get More People To Fill Out Your Email Survey” を翻訳したものです。

著者(略歴)
Palash NagLindedIn
B2B専門フリーランスのコンテンツライター。SaaS、オンラインマーケティングやオンラインブログおよび営業メールやニュースレターの生産性について執筆。著者ブログ「The Mistaken Man」上でSaaS製品のレビューを行う。

 

メールアンケートは、お客様の生の声を聞くことができる非常に重要なツールです。しかしながら、アンケートに回答してもらうのは至難の技です。

メールでアンケートを受け取った人の3分の1は途中で回答をやめたり、件名に「アンケート」という言葉が入っていると、ほとんどの人が開封せずにゴミ箱に入れてしまいます。

マーケティング担当者にとっても、どのくらいの人が回答するか分からないため、アンケートを作成するために時間と労力を使っても無駄に終わることがあります。

そこで、アンケートのプロセスを簡素化し、企業にとって必要不可欠な消費者のフィードバックを得るために役立つ13のヒントをご紹介します。アンケートの依頼メールを開封してもらうだけでなく、実際にアンケートに回答し送信ボタンを押してもらうまでの秘訣をお伝えします。

1. お客様を巻き込む件名をつける

件名はメールの第一印象を大きく左右します。メールを開封するかどうかの決め手となりますので、競合他社と一線を画すような件名にし、アンケートに回答してもらう雰囲気を作ることが重要です。

件名を作成する前に、アンケートが苦手な方がいるということに十分に配慮しましょう。「会社を良くする」といった内容のアンケートには誰も答えたいとは思いませんし、件名に「アンケート」と書かれているメールは、開封してもらえる可能性が少ないです。

お客様を巻き込むような件名を作成し、そのアンケートがお客様に関わるものであることを伝えましょう。以下は、アンケートメールの件名の悪い例と良い例です。

悪い例:弊社の改善にご協力ください。
良い例:お客様の貴重なご意見をお聞かせください。

いかにお客様を会話に巻き込めるかが優れた件名を作成する鍵となります。

2. パーソナライズ化する

マーケティング担当者の74%が、パーソナライズ化は顧客エンゲージメント率を高めると回答しています。メールのパーソナライズ化は、件名やメール本文に名前を使うことだけではありません。ユーザーの属性、購入履歴、サイトでの利用金額などの詳細を活用して、よりターゲットを絞り、パーソナライズされたユーザー体験に役立てることです。

大量のデータを収集・整理するためには、多機能のプラットフォームが必要です。そのため、自動化ができて、CRM機能が組み込まれている、或いは他のCRMプラットフォームとうまく連携できるような高機能なメールマーケティングプラットフォームに投資することをおすすめします。

メールのアンケートをパーソナライズ化するには、例えば最近購入した商品と一緒にアンケートを送り、その商品の使用感を聞いてみるとよいでしょう。お客様が回答したくなるような工夫をしてください。以下はお客様が商品を購入した後に送信したアンケートメールの例です。

[名前] 様、こんにちは。
先日ご購入頂いた [商品] は、273人のお客様にも愛用されている大変人気のある商品です。
こちらの商品への他のお客様の評価についてご紹介します。
[この商品に関するお客様の声]
ぜひ、こちらの商品をご使用いただいたエピソードや体験談についてお聞かせください。アンケートは、下記のURLから回答していただけます。
[アンケートへのリンク]
この度は、ご購入を誠にありがとうございました。お手数おかけ致しますが、アンケートへのご協力の程、よろしくお願い申し上げます。今後ともご愛顧の程、よろしくお願いいたします。

関連FAQ:購読者毎の情報をメールや件名に差し込む方法(パーソナライズ機能)

3. クリエイティビティを溢れさせる

マーケティングはクリエイティビティが命です。

メールアンケートや件名の作成からマーケティングのコンテンツの執筆に至るまで、クリエイティブに富む必要があります。そうでなければ、利益を期待する意味が全くありません。

クリエイティブな手法だと人の記憶に残り、成果が得られます。

過去にペプシコ社のCMで、子供が自動販売機で競合他社の「コカコーラ」を2缶買って、その上に立ち、「ペプシコーラ」を購入するというシーンがありました。このように人をあっと驚かすクリエイティブな作品は、強く印象に残ります。

画像や動画、文章などの様々なメディアを使って創造的なアンケートを作成することができます。そうして顧客の興味を引き、十分な注目を集めることで、顧客により積極的な行動を促すことができます。

クリエイティブなメールの内容を書くのが苦手な人は、エージェントやニュースレター作成代行サービス会社を使ってコンテンツ作成の外注を行うこともできます。以下は、Just Right社のクリエイティブなメールアンケートの例です。

4. インセンティブ(回答謝礼)を使う

ビジネスの基本はギブアンドテイクです。顧客がアンケートに回答することで、得をしそうだと思ってもらえると回答率は確実に上がります。アンケートに回答してもらうのに少し手助けが必要な場合は、製品やサービスの割引クーポンを提供してみましょう。また、このような特典は一番最初に目に入るようにしましょう。 以下はアンケートの回答を促す例文です。

例:アンケートにご回答いただくと、次回購入時にご利用可能な15%OFFの割引クーポンを提供致します。

また、アンケートに回答してくれた人向けに独自の割引クーポンコードを送ってみるのも良いでしょう。

すべての人が割引クーポンを利用するわけではありませんが、この手法でパフォーマンスの高いオファーが分かるので、それに応じてマーケティングの調整が可能になります。また、アンケートの回答率が高い製品やサービスを知ることができるので、その知識を今後のアンケートに活かすことができます。

5. 簡潔にする

アンケートを受け取った半数以上のお客様は、最初の数問でアンケートから離脱してしまいます。それはなぜでしょうか?

人間の注意力は散漫で、今パソコンの画面に表示されている項目が十分に興味深いものであれば続けて読むでしょうが、そうでない場合は、すぐ次の項目に移動してしまいます。このことを念頭に置き、アンケートは短く簡潔に、できるだけ魅力的なものを作成しましょう。

また、アンケートの回答時間は1〜3分程度を限度にし、質問事項は10〜15問までに抑えましょう。アンケートを短く簡潔にすることで、お客様の時間を尊重し大切にしていることが伝わり、良い印象を与えます。

6. お客様のメリットを明示する

アンケートが会社の成長にどのように役立つかについて言及しても、お客様の注意を長く引き付けることはできません。ましてやアンケートに回答するよう促すことはできません。その代わりに、アンケートに回答することがお客様にとってどのような利点になるかを明示しましょう。

悪い例:このアンケートは当社の改善と成長に役に立つものです。
良い例:アンケートにご回答いただくことで、今後より良いサービスを提供することができます。

7. 所要時間を明記する

アンケートの回答にどのくらい時間がかかるかを明記しましょう。アンケートを完了するのに10分以上かかる場合は、その旨をきちんと伝えましょう。

アンケートの回答時間が分かれば、お客様は空き時間などを利用してアンケートに答えてくれるなど、回答率が上がりやすくなります。所要時間をお伝えすることで、お客様の時間を尊重していることを示すことができるので、企業をより信頼し強固な関係を築くことができます。

8. 緊急性とインセンティブを組み合わせる

無料プレゼントや割引クーポンなどのインセンティブの重要性については、すでにお話しましたが、それに加えて緊急性を持たせることで、チャンスを逃す事への不安を掻き立て、コンバージョン率を向上させることができます。これにより、多くの人はアンケートに回答せずにはいられなくなります。以下はインセンティブと緊急性を組み合わせたメールの文章例です。

例:午前0時までに、5つのステップのアンケートにご回答頂くと、すべての商品が20%オフとなります。

また、緊急性を持たせるため、メールやアンケートにカウントダウンのタイマーを埋め込むことで、迅速に行動を起こしてもらえるようにできます。

9. 埋込型メールフォームを活用する

AMPに対応した埋め込み型メールフォームを使う、または簡単に質問を作成して送信するだけのアンケートを作成することで、回答率を向上させることができます。

10. モバイル対応にする

今はパソコンだけでなく、モバイル端末を使用してアンケートに回答する人も多いと思います。どのデバイスからでもアンケートに回答できるよう、モバイル端末での操作も問題ないことを確認してください。

アンケートのリンクを送信しても、モバイル端末で上手く作動しないと、アンケートの離脱率が増えてしまいます。コンバージョン率を最大化するため、事前に複数のデバイスでアンケートがきちんと作動するかどうか確認するようにしましょう。

11. 強力なCTA(Call-To-Action)を設置する

メールの件名と同様、アンケートの依頼メールに設置するCTA(行動喚起)は回答率に大きく影響します。

多くの読者はメール本文を読み飛ばして、直接CTAに行く可能性が高いため、強力なCTAを含める事はメールマーケティングにとって重要な施策となります。

読者が目にするのはCTAだけかもしれないので、行動を促すのに十分な魅力的で説得力があるCTAを設置しましょう。

関連記事:メルマガでクリック率を高めるための7つのヒント!CTAを設置した効果的なメールの作成方法

12. 感謝を伝える

優良企業は、常にお客様に感謝の気持ちを表します。お客様がアンケートの回答に時間を費やしてくれたことに感謝の意を述べましょう。

感謝を伝えることで、お客様は自分のことを認めてくれる、特別な存在だと感じることができます。感謝を伝える際に、アンケートの回答を受け取ったということも伝わります。

パーソナライズしたメッセージに面白い画像や動画クリップを添えるなど工夫をすると、喜んでもらえるかもしれません。

13. エンゲージメントを追跡し、フォローアップメールを送信する

アンケートにトラッキングを導入することで、アンケート参加者がどの質問で離脱したか、成功率がどれくらいか、また最もコンバージョンが高い質問と低い質問はどれかなどを分析することができます。このデータを分析することで、常に新しく改善した戦略を考えることができ、アンケートのレベルを向上させることが可能です。

さらに、Thrive Quiz Builderなどのツールを使用することで、アンケートを作成し、フローの各ステップを追跡することができます。また、離脱率の高い質問、アンケートの完了率、結果ページに到達した人数、アンケートの共有した数など、分析に必要なデータをすべて表示できるため労力を最小限に抑えることができます。

まとめ

メールリストは企業が保有している資産で最も重要なものです。
より多くの収益や顧客を獲得するために、改善のためのフィードバックシステムが常に必要ですが、アンケートの実施は簡単ではありません。

まず、適切なアンケートソフトやツールを使用して、適切な質問を作成し、顧客が回答したかどうかを確認します。そして、その回答を正しく解釈して、成功に向けての実行可能なステップを踏む必要があります。

今回の記事が、より良いアンケート戦略を構築し、顧客の好みや不満などを把握でき、ビジネスの成長の助けとなれば幸いです。

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