クリックされるメルマガは何が違う?成功事例6選から学ぶデザインとコピー
この記事は、「7 Best Email Newsletter Examples That Drive Clicks and Why They Work」を日本向けに翻訳・編集したものです。
メルマガの開封率やクリック率を少しでも上げたい、というのは多くのメールマーケターに共通する悩みです。
では、成果を出しているメルマガは、ほかのメールと何が違うのでしょうか?
本記事では、クリックにつながりやすいメルマガの事例を6つ取り上げ、それぞれのメールで使われているデザイン・キャッチコピー・構成の工夫を解説します。次回の配信で試せるヒントとして、ぜひ参考にしてみてください。
目次
1. ソーシャルプルーフを活用した講座案内メール
読者と近い立場にいる人のリアルな声は、どんなキャッチコピーよりも説得力を持つことがあります。
MasterClassのメールは、メインビジュアル、2文のバリュープロポジション、2件のお客様の声、そして3つのCTAに要素を絞り込んでいます。情報量を増やしすぎず、伝えたい価値がすっと入ってくる構成です。
ソーシャルプルーフの見せ方:
プロダクトマーケティングマネージャーや地域統括ディレクターといった肩書きのある受講者の声を掲載することで、読者に「自分にも関係がありそう」「自分もこうなれるかもしれない」と感じてもらいやすくしています。
CTAの設計:
「Enroll Now(今すぐ登録)」「Get Started(始めてみる)」「Join Them(仲間に加わる)」という3つのCTAは、すべて同じ行動へ導くものです。ただし表現を変えることで、読者がクリックしやすい入口を複数用意しています。
自然な緊急感:
締めの一文「AI is moving fast(AIは急速に進化している)」は、無理に焦らせる表現ではなく、実際のトレンドに沿ったメッセージです。押しつけがましくなく、自然に「今すぐ学ぶべき理由」を伝えられています。
2. ストーリーで伝える新商品ローンチメール
商品をいきなり売り込むのではなく、その背景にあるストーリーを伝えることで、自然に読者の関心を引き出せます。
アメリカ南部の製粉所Marsh Hen Millは、新しいグッズを紹介するメールでありながら、強い売り込み感を出していません。冒頭は「月曜の朝、いつも決まって手に取るあの一枚、ありますよね?」という、読者の日常に寄り添う問いかけから始まります。
会話のような書き出し:
商品紹介の前に、誰もがイメージしやすい身近な場面から入っています。いきなり商品を見せるのではなく、まず共感を作ってから本題へ進む流れです。
選びやすいグリッドレイアウト:
商品は2×3のグリッドで整理されています。選択肢を見せつつも多すぎないため、読者が迷いすぎず、気になる商品を見つけやすい構成です。
カテゴリ導線によるクロスセル:
メール下部の「Shop By Category(カテゴリから探す)」では、食品を探している人にグッズを、グッズに興味がある人に食品を自然に見てもらえるようになっています。押しつけ感なく、購入単価の向上につなげる工夫です。
3. FOMO(見逃したくない気持ち)を生むイベント告知メール
イベント告知メールでは、「単なるカンファレンス」ではなく、「参加しないと損をしそうな体験」として見せることが大切です。
Clay社のカンファレンス告知メールは、ステージ写真やフェスのようなビジュアルを使い、イベントをひとつの特別な体験として印象づけています。FOMO、つまり「見逃したくない」という気持ちをうまく引き出している事例です。
登壇企業による信頼づけ:
前回の登壇企業としてAnthropicやOpenAIなどの名前を挙げることで、詳細を読む前から「このイベントには価値がありそう」と感じてもらいやすくしています。
3つの価値に整理した構成:
提供価値を「第一線で活躍する登壇者(オレンジ)」「すぐに使える実践的なコンテンツ(青)」「参加型の体験(紫)」の3つに分けて伝えています。情報が整理されているため、読者の記憶にも残りやすくなります。
読者を具体的に想定したコピー:
「レベニュー/セールスオペレーション担当者でも、代理店の方でも」と対象を具体的に示すことで、読者が自分ごととして受け取りやすくなっています。
4. 購入意欲の高いクリックを生むお客様ストーリー
商品説明の前に成果やストーリーを見せると、読者は自然とその商品に関心を持ちやすくなります。
Alan’s Factory Outletのメールでは、災害後に同社のツールを使って自宅を建て直した「Terry」という人物のストーリーから始まります。その後で、自分だけの金属製建物を設計し、その場で価格まで確認できる「3D Builder」というツールを紹介しています。
ストーリーで信頼を作る:
実際の再建ストーリーから入ることで、単なる機能紹介ではなく、読者の感情に届く内容になっています。商品説明に入る前に、信頼と関心を作っているのがポイントです。
読者が参加できる次のステップ:
「自分で設計できる」という体験を前面に出すことで、読者が手を動かして試してみたくなる導線を作っています。
心理的ハードルを下げる見せ方:
デザインと価格を事前に確認できるため、読者は不安を減らした状態で次の行動に進めます。営業の売り込みを受ける前に自分で検討できる点も、クリックしやすさにつながっています。
5. 継続的なエンゲージメントを育てる参加型クイズ
読者に「読む」だけでなく「参加する」きっかけを用意すると、メルマガは継続的に開封されやすくなります。
Beaches of Normandyのメルマガは、受信ボックスに届くだけで終わらず、読者にクイズへの参加を促しています。メールに通し番号を付け、本文でも「毎週新しいクイズを公開している」と伝えることで、シリーズ企画として定着させている点が特徴です。
習慣化につながるフォーマット:
クイズを毎週の定番コンテンツにすることで、読者に「次のメールも見てみよう」と思ってもらいやすくなります。毎回のメールを探して開く行動にもつながります。
好奇心を入口にする:
主役はツアーの売り込みではなく、第二次世界大戦の史跡に関するクイズです。読者の興味や知的好奇心を起点にして、自然にコンテンツへ引き込んでいます。
自然なコンバージョン導線:
クイズに参加したあとで関連ツアーを調べる流れは、強い売り込みではなく、読者にとって自然な次の行動に感じられます。
6. 信頼を損なわないリブランディング告知メール
リブランディングの告知メールでは、「何が変わるのか」だけでなく、「なぜ変わるのか」を丁寧に伝えることが大切です。
HubSpotのイベント「INBOUND」が「UNBOUND」に改名・リニューアルされる。変更はたった1文字ですが、ブランド名の変更は読者にとって大きな印象を残します。だからこそHubSpotは、まず15年の歴史を振り返り、世界やビジネス環境の変化を説明したうえで、最後にチケット購入へとつなげています。
(HubSpot)
印象に残る大胆な配色:
全面に使われたバイオレットとオレンジは、かなり目を引く配色です。受信ボックスの中でも埋もれにくく、新しいブランドとしての勢いや自信を伝えています。
ストーリー性のある構成:
「これまでの歩み」から始まり、「変化の背景」「新しいブランドの意味」「次に取ってほしい行動」へと進む流れになっています。単なる告知文ではなく、読者が納得しながら読み進められる構成です。
印象的な締めのコピー:
「Ready to be unstoppable? Welcome to UNBOUND.(止まらない存在になる準備はできましたか? ようこそUNBOUNDへ)」という締めの一文は、宣言であり、同時に読者への招待にもなっています。リブランディングのメッセージを力強くまとめる表現です。
よくある質問
クリックされるメルマガに共通する要素は何ですか?
読者に行動を求める前に、まず関心を引き出している点です。
いきなり商品やサービスを売り込むのではなく、ストーリー、役立つ情報、ソーシャルプルーフ、クイズなどの参加型コンテンツを通じて、読者に価値を届けています。そのうえで、わかりやすい構成、見やすいデザイン、目的のはっきりしたCTAによってクリックへ導いています。
メルマガにはCTAをいくつ入れるべきですか?
この記事で紹介した事例では、CTAは1〜3個でした。
複数のCTAを入れる場合も、それぞれが別々の目的を持つのではなく、同じ行動へ導く表現違いになっているのがポイントです。CTAが多すぎると読者が迷いやすくなるため、まずは目的を1つに絞ることをおすすめします。
ビジュアルデザインとコピーでは、どちらが重要ですか?
どちらも重要ですが、役割が異なります。
ビジュアルデザインは、読者が最初の数秒で内容を把握しやすくするためのものです。一方、コピーは「なぜクリックするべきか」を伝える役割を持っています。効果的なメルマガでは、デザインとコピーの両方が連携して、読者を自然に次の行動へ導いています。
大手ブランドの手法は、小規模なブランドでも活用できますか?
活用できます。
ストーリーを使った見せ方、ソーシャルプルーフ、わかりやすい構成、クリックしやすいCTAなどは、大きな予算がなくても取り入れられる工夫です。Marsh Hen Millのような地域ブランドの事例からもわかるように、重要なのはブランドの規模ではなく、読者に伝わる形でメールを設計することです。
まとめ
今回ご紹介したメールは、どれもいきなり強い売り込みから始めていません。
ストーリー、構成、ソーシャルプルーフ、参加型コンテンツ、ビジュアルの印象づけなどを使って、まず読者の関心を引き出しています。そのうえで、自然にクリックしたくなる導線を作っているのです。
すべてを一度に取り入れる必要はありません。まずは、気になった事例から1つだけでも次回のメルマガに取り入れてみてください。
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