本記事はBenchmark本社のブログ記事 “How to Write Welcome Emails That Turn Subscribers into Leads” を翻訳したものです。
ウェルカムメールはメールマーケティング戦略においてとても重要な役割を担っています。ブランドの第一印象を決めるといっても過言ではないため、ブランドの個性を出し、かつ有益な情報を提供していることをしっかりとアピールしましょう。
驚くことにウェルカムメールの平均開封率はおよそ50%と、マーケティングメールの中でも飛びぬけています。さらに76%の人がメルマガ登録後にウェルカムメールの受信を期待しているというデータもあります。この絶好のチャンスともいえるウェルカムメールを最大限に活用する運用を考える必要があります。
本記事ではウェルカムメールの重要性と役割、作成時のポイントについてご紹介します。
目次
ウェルカムメールが重要な理由
新規登録者に対し登録直後に送信するウェルカムメールは、マッチングサイトでのやりとりと類似する点があります。
ユーザーはプロフィール写真と自己紹介内容(=サイト、ブログ、ランディングページ等)で気に入った相手に対し最初のアプローチとしてスワイプ(=購読登録)し、期待通りの相手なのかを確認しようとします。配信側は、ユーモアやブランド個性たっぷりな期待の上を行く返答(=ウェルカムメール)で魅了することで相手から好意を抱いてもらい、メールへの反応が期待できる友達(=ロイヤル顧客)へと変えていきます。
そのためこの1通目は非常に重要で、新規購読者の期待を裏切らず、ブランドへの関心を高め、どのようなコンテンツが求められているのか把握できるようなウェルカムメールが理想的です。これは全て、効果的なカスタマージャーニーに必要な要素となります。
ウェルカムメールの目的とは?
ウェルカムメールは、新規購読者を顧客へと育てていくことを目的としています。
1通目のウェルカムメールから始まるステップメールの構成は、それぞれのブランドによって異なりますが、以下の要素が含まれることが多いです。
- 歓迎のメッセージ:登録のお礼と、どのような内容やスケジュールで配信を行うかを案内します。
- ブランド・企業とのつながり方:2通目に送られるパターンが多く、どのような方法でつながれるのか、また購読者にとってどのように有益となるのかを案内します。
- 購読者への情報提供依頼:どのような目的で情報を収集し、どのように活用していくのかを明確に伝え、収集したい情報とその使用方法について、透明性を確保します。
- セールスポイント:商品がどのように役立つのか、ターゲット層が抱える問題をどう解決できるのかを伝えます。新規購読者を顧客へ変えるのを目的としており、3〜4通目で送るのがスタンダードです。
- 期限付きのオファー:「登録から◯日以内の購入で無料プレゼントゲット」などアクションを促すメールでコンバージョンを狙います。
効果的なウェルカムメールの例
ウェルカムメールの例をご紹介します。
1.Elementor Pro(エレメンタープロ)
このメールでは無料バージョンへの登録をしたユーザーに対し、有料バージョンへのアップグレードを促しています。ウェブデザイナーが新規ウェブサイトを作成する際に直面する問題をどのように解決できるのかが明確に案内されています。
2. Grammarly(グラマリー)
Grammarlyのデスクトップアプリをインストールすると受信するメールです。このウェルカムメールでは、アプリダウンロードのお礼と、AIによる編集アプリの活用法を案内しています。またワークフローに追加可能なその他のアプリを紹介しており、外出での利用やワークフロー改善の提案をしています。
3. Pitch
このメールは、Pitchの新機能の案内と、使用方法のガイドをダウンロードするための分かりやすいCTAを含んでいます。
ウェルカムメールの作成・配信のポイント
その名の通り、ウェルカムメールは新購読者や顧客を歓迎し、感謝の意を表すものです。以下、ウェルカムメール及びその後のステップメールの作成・配信にあたってのポイントをご紹介します。
- 今後のメール配信について、どのようなコンテンツや配信頻度で届くのかを共有する
- クリアで分かりやすい件名を使用し、開封率アップに向けてパーソナライズを心がける
- 簡潔でポイントを押さえたコンテンツにする
- 登録プレゼントなどがある場合、必ず約束したものを提供する
- 新規登録者へのギフトを配信する
- 迷惑メールなどに入らないよう、連絡先リストへの登録をお願いする
- 購読停止リンクやボタンは必ず提供する
- ウェルカムメールは自動配信とし、登録直後に届くよう設定する
- ブランド立ち上げ秘話やモットー、顧客の問題をどのように解決したかなど、ストーリーを提供する
- クリアで目立つCTAを設置する
- 配信リストをセグメントし、それぞれのセグメントに適したウェルカムメールを設定する
- 登録直後から毎日のようにメールを送らず、間隔をあけて配信する
- メールシナリオは常に更新する(常に最新の情報を入れる)
ウェルカムメールの件名・内容作成時のTips
単調に「ご登録ありがとうございました」と伝えるウェルカムメールでは味気なく、物足りなさを感じさせてしまいます。重要なのは「登録してよかった!これから楽しみ!」とワクワクを感じてもらうことです。対面で伝えているかのような、登録者一人一人に対して心を込めたメッセージを作成し、ブランド自体への好印象を獲得しましょう。
1. 目的を考えて件名を作成する
メールの件名を作成する前に、以下の質問に対する回答を考えてみましょう。
- ウェルカムメールで達成したい目的とは?
- 読者にとってもらいたいアクションとは?
この2項目を念頭においておけば、簡潔で目を引き、アクションを起こしやすい件名の作成に役立ちます。
件名に使えるテクニック例:
- 受信者の名前を件名に挿入する
- 「質問にお答えください」というフレーズを入れる
- メールを開封することで何が得られるのかを伝える(ギフト、割引、ボーナス商品等)
- ブランドの個性に合っていれば絵文字を活用する(ただし使い過ぎには注意)
2.簡潔さを心掛ける
ウェルカムメールは短く簡潔であることが大切です。文章は1段落で終わらせる程度を心掛け、伝えなければいけない重要な情報があればまず最初に伝えるようにしましょう。長々と押しつけがましくなってはいけません。商品やブランドのアピールなどは控え、歓迎することに焦点を置きましょう。Benchmarkアカウントをお持ちの場合はスマートコンテンツ機能を試してみるのもお勧めです。
関連記事:機能アップデート:キーワードのみで文章を自動作成!スマートコンテンツ機能
3. キーワードをうまく使う
ウェルカムメールに限らず、メールでは全ての言葉で感情やインスピレーションを感じてもらい、エンゲージメントを誘うのが重要です。思わず反応してしまうフレーズや言い回しなど、キーワードをうまく使ったマーケティング戦略を心掛けましょう。
以下のポイントを参考にしてください。
- 世間一般で使用されている言葉、フレーズを使用しましょう。長い文章は避けるのが賢明です。
- 受信者目線でのメッセージを。エンゲージメントすることで何が得られるのか、どれだけお得なのかを伝えます。
- 送る前にメールコンテンツを音読しましょう。読みにくい、読んでいて詰まりやすい部分は編集が必要です。
- メッセージを最も効果的、簡潔に伝えられる言葉選びに気を付けましょう。保証、限定、無料、新商品など。
4. カラーや画像で魅せる
メールにはプレーンテキスト形式、HTML形式とありますが、どちらの形式が正解ということはありません。プレーンテキストは友人同士で送るような自然なメールな印象、HTML形式はカラフルでオリジナリティにあふれた印象となります。
現在は種類豊富なメールテンプレートのおかげで、カラフルでブランドの個性を出せる魅力的なHTMLメールを作成することが簡単にできるようになっています。画像やカラーの使用で感情を刺激し、読者により速く、より印象的に情報やブランドイメージを伝えることが可能です。
ブルーの色が企業ロゴやメールデザインに多用される理由をご存じですか?
答えは色彩心理学にあります。青色は信頼性、効率性、誠実さを象徴するため、第一印象を決めるウェルカムメールに使用するにはもってこいの色です。
5. 明確なCTAを設置する
歓迎の意を伝えるとはいえ、「ありがとう」のメッセージだけでは何も始まりません。ウェルカムメールに対し何かしらのアクションを起こしてもらうには、CTAが必須です。では適切なCTAかどうかはどのように判断したらよいでしょうか?
まずは基本中の基本、「1件のメールにつきCTAは1つのみ」設置します。このメールでどのようなアクションを取ってもらいたいのか、誤解が生まれる余地のないほど明確にする必要があります。
またCTAは簡潔で目に留まりやすい箇所に設置が必要です。
そしてCTAはテキストやURLリンクよりボタンリンクで設置するのがお勧めです。プレーンテキストのレイアウトでも同じです。ボタンの設置が不可という場合には、最低限リンク部分のカラーを変更するなど、目に留まるよう最大限の努力が必要です。
ウェルカムメール最適化の4つのポイント
ウェルカムメールの効果を最大限にするなら、最適化に力を入れましょう。まずは登録直後に送ることを徹底します。購読者はメールアドレスを入力した時点でメールを受け取ることを予期しているため、アクションを起こしてもらう絶好のチャンスです。
1. ウェルカムメールの配信は登録後5分以内がベストです。それ以上経過してしまうとメールを受信するまで待ってくれない可能性が高まります。その後もステップメールを送るのであれば、2通目は翌日、2通目は2〜3日後に送りましょう。
2.ブランドイメージ、個性をウェルカムメールで表現するのを忘れずに。購読登録したサイトのカラーやレイアウトとマッチするメールデザインでパッと見てブランド認識ができるのが理想です。
3. 購読者のアクションをもとにした適切なフォローアップも重要です。セグメント機能を活用し、ウェルカムメールを未開封のコンタクトへは件名を変えたうえで再度ウェルカムメールを送ってみましょう。またウェルカムメールがスパムや迷惑メールフォルダに入ってしまった可能性も考え、ウェルカムメール再送だけでなくフォローのメールを送ってみるのも効果的です。
4. ウェルカムメールに効果的な件名を使用しましょう。「ご登録ありがとうございます」で十分なケースが大半ですが、以下の例もご参考ください。
- Benchmark Emailへようこそ!次のステップは?
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- ご登録ありがとうございます。役立つ資料をお届けします。
まとめ
購読者を魅了し、ブランドロイヤリティとリード育成に効果的なウェルカムメールの作成に役立つチェックリストを以下にご用意しました。ぜひご参考ください。
- 担当者やブランド名など、誰からのメールなのか一目見て認識してもらえる送信元名を使用しましょう。
- 適切な件名とプリヘッダーの活用を心がけましょう。プリヘッダーは受信箱で確認できるため、続きを読みたくなるようなコンテンツを入れれば開封率アップが期待できます!
- ご挨拶、登録のお礼、ブランドの紹介など、購読者との距離と配信タイミングに合わせてコンテンツを作成しましょう。
- 購読者にとっての利点を正確に伝えましょう。誤った期待をさせないことが重要です。
- 購読者限定のクーポンコード、無料プレゼント、割引を提供しましょう。
- 明確なCTA(コールトゥアクション)を設置しましょう。
- ソーシャルサイトのフォローボタンを入れましょう。
- 購読停止のボタンまたはリンクを入れましょう。
ウェルカムメールは今後のコミュニケーションの基盤になり、ブランドに対するイメージを固める機会です。ここで良い印象を与えることができればこちらのもの。効果的なウェルカムメールで新購読者をブランドのファンに変えていきましょう。
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