こんにちは、株式会社BESです。全国に発令されていた緊急事態宣言がようやく解除されました。しかし新型コロナウイルスの流行は完全に収まったわけではなく、まだまだ在宅ワークが続く方も多いのではないでしょうか。機材や環境の備わったオフィスで作業ができないため、SNSやメールマガジンの担当者さまには、写真コンテンツの制作についてお悩みの方が多いかもしれません。
そこで今回はスマホでも簡単にできる写真撮影のテクニックをお伝えしたいと思います。少しの工夫するだけで、SNSやメールマガジンのコンテンツとして映える写真を撮影できるようになります。Webコンテンツに使用する写真制作でお困りの方必見です。
目次
「SNS映え」の推移
「SNS映えする写真」といえば、「キラキラしていて派手な写真」。そう言われていたのは2017年ごろまでのこと。最近では、「シンプルでナチュラル、ゆったりとした雰囲気のある写真」が「SNS映えする写真」の条件になってきています。隙のない非日常的な写真よりも、きれいではあるが日常感のある写真の方が共感を生みやすくなっているのです。
写真に映し出されているのは「ストーリー」であるべき理由
上記の写真を見比べてみてください。どの写真が一番「ビールを飲みたい!」という気持ちにさせますか?その答えは、写真の「何を見ているか」によって変わってくると思います。
①の写真を選んだ方は、泡がきれいにたっている感じやグラスが冷えている感じに惹かれたのではないでしょうか。
②の写真は、ビールによく合う唐揚げをつまみながらひとりでゆっくり飲むビール、というようなイメージでしょうか。仕事終わりに一杯飲みたい方はこの写真を選ぶでしょう。
③の写真は、アサヒビール好きな方に選ばれやすいでしょう。
④の写真からは、ジョッキの重さが伝わってきます。居酒屋で飲むおいしいビールがイメージできますね。
⑤の写真を見ると、仲間でワイワイ飲むビールがイメージできます。
このように同じ物・テーマでも、写真の映り方によって受け取る印象が全く異なります。つまり、写真にはストーリーがあるということです。SNSに投稿するときも、その写真を見る相手が「何を求めているのか・何に興味があるのか」を、きちんと見極める必要があります。
「シズル感」を活用して、ターゲットの購買意欲を刺激する
「シズル」とは、英語の擬音語で、肉を焼く時のジュージューという音をさします。そこから転じて、「購買意欲をそそられるような、五感を刺激する表現」を「シズル感」と、呼ぶようになりました。
例えば、おいしそうなハンバーグの写真を見たときに、肉が焼ける音まで一緒に聞こえてきたり、香ばしい匂いがしてきたりすることってありませんか?この「おいしそうな感じ」が、「シズル感」のパワーです。写真を撮るときも、この「シズル感」を意識するのが大切です。見た瞬間に「食べたい!」や「ほしい!」などの気持ちを刺激する写真が「SNS映え」するのです。
料理なら、料理中の過程を撮影したり、みずみずしい感じを出すために水滴が映るように撮影したり、湯気を映してみたりしてみましょう。あるいは、人が食べている様子を撮影することによって「シズル感」を出せます。
ほかにも、よい香りのする商品(香水やアロマオイルなど)は、そのにおいを連想させる果物を置いてみたり、壁紙を香りのイメージに合うような色にしてみたりするとよいでしょう。服も実際に着ているところや、他のアイテムとの組み合わせを撮影することによって、「着てみたい!」という感情を刺激することができます。
リアルで実用的な写真を載せる
SNS投稿を見る人が、写真に求めているものは何でしょうか?「自分にとって最適・最高なものかどうか?」という情報です。冒頭でも触れましたが、最近はキラキラしていて派手なだけの写真は求められていません。ただ「おしゃれな写真」ではなく「実用的な情報を含んだおしゃれな写真」を求めているのです。
例えば、上記の写真。背景にこだわっていて、見栄えのいい写真です。ただ、この写真から得られる情報はほとんどありません。中身は漏れないのか、サイズはどのくらいなのか、実際に手に持つとどんな雰囲気になるのか、といったことが分からないのです。
一方で、上記の写真はいかがでしょうか?実際に手で持っていることや近くにカバンがあることで、持ち運んだときの雰囲気やサイズ感などがよくわかります。
大切なのは、売り手側から見た「商品のこだわり」ではなく、お客様から見た「商品を買いたくなる理由」が感じられるような写真を撮影することです。
スマホ写真のテクニック〜基本の撮影方法〜
「上手な写真を撮りたいけれど、本格的なカメラは持っていない」という方がほとんどではないでしょうか?本格的なカメラを持っていなくても、簡単なテクニックを使えばスマートフォンのカメラでおしゃれな写真を撮ることは可能です。
いくつかテクニックをお教えします。
①撮影の準備
レンズが汚れていないかをよく確認し、画面上にグリッド線を表示しておきましょう。グリッド線とは画面上に表示される罫線のことです。この線を目印にすると被写体の位置などが掴みやすくなります。
合わせて、何を一番撮りたいのか、被写体の整理もしておきます。
②ズームで撮影する
ほとんどのスマホカメラは広角レンズが採用されているため、ズームせずに撮影するとモノやお皿が歪んで写ってしまいます。
ズームで撮影することで、歪みを解消することができます。
③光源の位置を確認する
撮影をする際には光(太陽やライト)の位置が非常に重要になります。
光源の位置によって、様々な効果を期待することができます。
最もスタンダードなのは、被写体の正面に光源がある「順光」です。順光では、被写体に直接光が当たるため、色や形をはっきりと正確に描写することができます。
④ベストポジションを探す
モノや料理を撮影する場合は、構図や奥行きを意識するようにしましょう。
主役は何で、どんな角度から撮影するのが一番よく見えるのか検証してみましょう。
同じ対象でも何枚か撮影しておくと後で見比べることができます。
⑤被写体にフォーカスを合わせる
スマホの画面上をタップして、主被写体にフォーカスを合わせます。
全面を被写体で埋めるのは避け、3分の2程度を余白にしましょう。
スマホ写真のテクニック〜7つの構図の活用〜
基本的な撮影テクニックをお伝えしましたが、“あること”を意識するともうワンランク上の写真を撮影することができます。
その“あること”とは、「構図」です。写真の構図を意識することで、「写真を通して伝えたいストーリー」がよりわかりやすくなります。被写体に合わせた構図で撮影すると、写真のクオリティがグッと高まるのです。
写真の構図を7つお教えします。
①日の丸構図
メインの被写体を写真の真ん中に持ってくる構図です。「撮りたいもの」が一番伝わりやすい撮り方です。
②放射線構図
写真の中のある1点から、放射線のような広がりを持たせる構図です。「奥行き」や「躍動感」を感じさせることができます。
③対角線構図
全体的な「写真のバランス」を整えることができる構図です。被写体を対角線上に置くことで、放射線構図と同じように「奥行き」や「躍動感」を出すことができます。
④二分割構図(シンメトリー)
上下・左右が対称になる構図です。「対称」には端正な印象があり、神社の鳥居や、左右対称のコの字型の建物、水面に映った風景などに多いです。
⑤三分割構図
写真の縦・横を3分割し、線上もしくは線の交点に被写体をおく構図です。被写体を真ん中からずらすことにより、空間に広がりが生まれ、その場の雰囲気が伝わりやすくなります。
⑥アルファベット構図
アルファベットの「S」や「C」などの文字の形を写真の中に作り出す構図です。「動き」や「遠近感」「なめらかさ」を出すことができます。
⑦トンネル構図
被写体のまわりを囲むことで「被写体を強調させる」ことができる構図です。まわりをぼかしたり暗くしたりすることで、被写体に注目させながら雰囲気のある写真にすることができます。
スマホ写真のテクニック〜その他の小ワザ〜
上記のテクニック以外にも素人感が抜ける小ワザをいくつかお伝えします。これを知っていると、よりプロっぽさを出すことができます。
①被写体に近づく
余計な情報が入らず、背景もぼかすことができます。また、背景と被写体の距離にも注意しましょう。背景と被写体が近すぎると、被写体が背景と同化し、あまり目立たなくなってしまいます。
②視点を変える
様々な視点から撮影してみることもおすすめです。カメラを地面に置いてみたり、見下ろすような角度で撮ってみましょう。ベストな視点に巡り会えるかもしれません。
③手前をぼかす
被写体の手前に写っているものをぼかしてみましょう。奥行きができ、印象的な写真にすることができます。
④モノクロにする
モノクロにするとアーティスティックな印象になります。無機質な感じや静寂さ、レトロっぽさを出したいときにおすすめです。
誰でもできる!見る人が引き込まれるような世界観の作り方
最近はスマートフォン撮影用のアプリがたくさんリリースされています。ここまでお伝えしてきたようなテクニックを使えば十分にSNS映えする写真を取れますが、アプリに搭載されている、「フィルター」機能を使ってみることもおすすめします。
フィルター機能とは、写真全体にセピア色やモノクロ、薄く緑がかった色などを施して写真のイメージを変えられる機能のことです。「フィルター」を使うことで、撮影した写真に統一感を出すことができます。40種類以上のフィルターを無料で使えるアプリもありますので、ぜひ使ってみてください。
今回は、SNS映えする写真の撮り方を紹介しました。どれも簡単で、すぐにできるテクニックばかりです。
写真撮影でもっとも大切なことは、「見る人が求めている情報が入っているかどうか」です。写真を見る人が求めているのは、リアルな情報です。どんなにクオリティが高い写真でも得られる情報が少なければ見逃されてしまうかもしれません。構図やフィルターでおしゃれな雰囲気を出しつつ、相手が求めている情報をしっかり伝えられるような写真を撮影できるようにしましょう。
株式会社BESについて
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