こんにちは。ライターの遠藤です。

iPhoneで純正のメールアプリを使っている方、メールマガジンが届いた時に、ある特別な機能があるのをご存知でしょうか。

購読しているメールマガジンの購読をやめたい人にとっては、すごく便利だけど、メールマガジンを配信している側からしますと、ちょっと怖い機能です。

2回タップするだけでメールマガジンの購読解除ができる

iPhoneのメールアプリでメールマガジンを簡単に登録解除できる

iPhoneの純正アプリ「メール」のiOS 10以降、届いたメールマガジンの上に「このメッセージはメーリングリストからです」と「登録解除」のリンクが表示されます。

届いたメールマガジンの購読をやめたいときには「登録解除」をタップするだけで、簡単に登録解除ができます。

iPhoneのメールアプリでメールマガジンの登録解除をする

通常、メールマガジンの購読をやめる(配信解除をする)には、配信解除のためのページを開いて、改めてメールアドレスを入力したりなど、購読者にとっては意外と手間の多い作業と思われがちですよね。

ですが、iPhoneのメールアプリを使えば、たった2タップで済んでしまいます。

この機能が使えるメールマガジンは?

さて、この登録解除ですが、仕組みはどうなっているのでしょうか?

実は「このメッセージはメーリングリストからです&登録解除」は、全てのメールで表示されるわけではありません。

この機能が使えるのは、メールマガジンのヘッダにList-Unsubscribeコードが追加されているものだけです。

※ちなみにList-Unsubscribeのコードは「List-Unsubscribe:<mailto:unsubscribe@example.com(配信解除用のアドレス)>」のようになっていて、メールマガジンのヘッダ部分で使うコードです。

List-Unsubscribeを毛嫌いしてはダメ

この「List-Unsubscribe」は、メールマガジンの購読者側だけでなく送信側としても、追加しておくと大きなメリットがあります。

というのも「List-Unsubscribe」を追加して、メールマガジンを購読している人がストレスなく簡単に購読停止を行えるようにしておくと、迷惑メール報告を受けるリスクを減らすことができる。

Google(Gmail)もList-Unsubscribeを推奨している

もう少し詳しく説明をします。実はGoogle(Gmail)はList-Unsubscribeを追加することを推奨しています。Gmailの「一括送信ガイドライン」でも明記されています。

メールアドレスや URL を示す「List-Unsubscribe」ヘッダーを提供して、ユーザーが今後の配信を簡単に停止できるようにする(注: 登録解除の代替としてこの方法を使用することはできません)。
出典元:一括送信ガイドライン – Gmail ヘルプ

受信者がめんどくさがって、登録解除ではなく迷惑メール報告をしてしまうと、Gmailの迷惑メールフィルタにひっかかりやすくなってしまう可能性があり、メールマガジン全体に悪影響を及ぼしてしまうかもしれません。

List-Unsubscribeを使うことをガイドラインに記載するほどですから、List-Unsubscribeを使って、簡単に登録解除ができるかどうかは、Gmailの迷惑メール認定にも少なからず影響があると考えられます。

またGoogle(Gmail)だけでなく、YahooやHotmailもList-Unsubscribeに対応していますので、メールマガジン送信者として、登録解除されたくないから使わないというのは、逆に悪い結果につながってしまうでしょう。

メールマガジンの登録解除はメール送信で

List-Unsubscribeのコードで、お気付きの方もいらっしゃると思いますが、iPhoneのメールアプリで登録解除をすると、メールマガジン送信元(一般的には購読解除用アドレス)に、配信解除のメールが送信されます。

配信解除のメールが送信される

なによりも購読者のユーザー体験を優先させよう

iPhoneのメールアプリに「このメッセージはメーリングリストからです」&「登録解除」が表示されるのも、メールマガジンを購読している人の「体験」をよくするためです。

メールマガジンを配信している身として、簡単に登録解除して欲しくない、という気持ちもわかりますが、もう購読したくないと思う人には、スムーズに登録解除をしてもらう方がいいです。

あなたがやるべきことは、無理に引き止めるのではなく、購読し続けてもらえるように、メールマガジンの内容で惹きつけ、購読者との関係を長期的に築いていくことが正しい取り組み方です。

誠意あるメールマガジンを心がけていきましょう!

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著者情報:

by 遠藤 聡

iBound代表。社員数30名以内の小規模企業のデジタルマーケティングやECサイト運営の業務サポート、コンテンツマーケティングのサポート、企業研修。UdemyでWebマーケティング関連のコースを提供中(受講者数は2万人以上)【著書】1時間でわかるSEO対策(技術評論社)