購読者の同意を得て配信しているメルマガでも、受信トレイに届かず、迷惑メールフォルダに振り分けられることがあります。

その原因は、メール本文の内容だけではありません。Gmailなどの主要な受信サービスでは、送信ドメインの認証、過去の配信実績、迷惑メール報告率、配信リストの品質など、複数の要素をもとにメールが評価されます。

本記事では、メルマガが迷惑メールになる主な原因と、日頃から行うべき対策、迷惑メールに入ってしまった場合の考え方をご紹介します。

送信したメールが迷惑メールになる主な理由

広告・宣伝を目的としたメルマガは、原則として、事前に受信者の同意を得て配信する必要があります。

たとえば、自社サイトの登録フォームでメルマガ購読を希望した方へ配信する方法です。登録した覚えのないメールは迷惑メールとして報告されやすく、今後の到達率にも悪影響を与えます。購入したメールアドレスのリストや、別の目的で取得したアドレスを本人の明確な同意なくメルマガ配信に使用することは避けましょう。

関連記事:メルマガ配信で大切な法律「特定電子メール法」の注意点を押さえて宣伝・広告メールを配信しよう

同意を得ていてもメールが迷惑メールに入る場合は、主に次の原因が考えられます。

1. 送信ドメイン認証が正しく設定されていない

SPF、DKIM、DMARCは、メールが正当な送信者から送られたことを受信側が確認するための仕組みです。設定がない、認証に失敗している、またはメールに表示されるFromアドレスのドメインと認証ドメインが一致していない場合、迷惑メールへの振り分けや受信拒否が起こりやすくなります。

特に現在は、Gmail、Yahoo メール、Outlook.comなどの主要サービスが大量送信者向けの要件を強化しています。Gmailでは、個人用Gmailアカウントへ1日5,000通を超えて送る送信者に対し、SPF・DKIM・DMARC、ドメインの整合、マーケティングメールのワンクリック配信停止などを求めています。配信数が少ない場合でも、SPF・DKIM・DMARCをすべて設定しておくことをおすすめします。(出典:Google「メール送信者のガイドライン」)

これらは「設定すれば必ず受信トレイに入る」という保証ではありません。しかし、要件を満たしていないメールは、迷惑メールへの振り分けや受信拒否の対象になりやすくなります。

関連記事:Gmail発の「配信者向けガイドライン」の波はどこまで広がった?Yahoo・Outlook・iCloudの最新状況をまとめて解説

2. 送信ドメインやIPアドレスの評価が低い

受信サービスは、送信ドメインや送信IPアドレスの過去の実績を評価しています。迷惑メール報告、存在しないアドレスへの送信、配信停止後の再送信などが増えると評価が下がり、正常なメールまで届きにくくなることがあります。

また、新しいドメインから急に大量配信を始めたり、通常より送信量を急増させたりすることも、到達率低下の原因になります。新しい送信環境では、反応の良い購読者から少量ずつ配信を始め、段階的に送信量を増やしましょう。

3. 配信リストの品質が低い

古いアドレスや入力ミスのあるアドレス、長期間反応のないアドレスが多いリストは、エラー率や迷惑メール報告率が上がりやすくなります。

配信後は、ハードエラーとなったアドレスや配信停止を希望したアドレスを速やかに除外し、長期間反応のない購読者についても配信頻度の変更やリストからの除外を検討しましょう。

4. 件名・本文・リンクに問題がある

現在の迷惑メール判定は、「特定の単語を使った」「画像の割合が一定以上だった」という理由だけで、一律に迷惑メールになるという共通ルールはありません。ただし、次のようなメールは、受信者に不信感を与えて迷惑メールとして報告されやすくなるほか、内容が正しく表示されないといった問題につながります。

  • 送信者や内容を誤認させる件名、表示名を使う
  • 実際の返信ではないのに「Re:」「Fwd:」を付ける
  • 本文を画像だけで作り、テキスト情報や代替テキストがない
  • リンク先が分かりにくい短縮URLや、信頼性に問題のあるドメインへ誘導する
  • 配信停止リンクが見つけにくい、または正常に動作しない

件名、送信者名、本文、リンク先が一致し、受信者が「誰から、なぜ届いたメールか」をすぐに理解できる状態にすることが重要です。

迷惑メールを防ぐために日頃から行うこと

配信リストを適切に管理する

メルマガの到達率を維持するうえで、配信リストの管理は非常に重要です。

  • 明確に購読を希望した人だけに送る
  • 購入リストや第三者から入手したリストを使用しない
  • ハードエラー、迷惑メール報告、配信停止を速やかに反映する
  • 長期間反応のない購読者には、継続確認や配信頻度の見直しを行う

配信前にメールアドレス検証サービスを利用する方法もあります。ただし、検証ツールだけで購読者の同意や関心を確認できるわけではありません。日頃のリスト管理と組み合わせて活用しましょう。

送信ドメイン認証を設定する

メール配信サービスを利用している場合も、独自ドメイン側で送信ドメイン認証の設定が必要になることがあります。

設定方法には、NSレコードを利用する方式や、SPF・DKIM・DMARCなどのDNSレコードを個別に追加する方式があります。利用しているメール配信サービスの案内に従って設定しましょう。

DMARCは、認証に失敗したメールを受信側でどのように扱うかを指定し、第三者によるなりすまし対策にも役立ちます。設定内容が分からない場合は、自社のシステム担当者や利用しているメール配信サービスへ確認してください。

配信停止を簡単にする

本文内の分かりやすい位置に配信停止リンクを設置し、希望者を速やかに配信対象から除外します。

大量送信者には、メール本文のリンクとは別に、メールソフト上で簡単に停止できる「ワンクリック配信停止」への対応も求められています。利用中のメール配信サービスがList-Unsubscribeおよびワンクリック配信停止に対応しているか確認しましょう。

配信停止を難しくすると、受信者が代わりに「迷惑メールとして報告」を選びやすくなり、送信者評価を下げる原因になります。

配信結果を継続的に確認する

開封率だけで到達率を判断することはできません。エラー率、迷惑メール報告率、配信停止率、クリックなどをあわせて確認しましょう。

Gmail宛ての配信が多い場合は、Google Postmaster Toolsを利用すると、迷惑メール報告率、ドメインやIPアドレスの評価、認証状況などを確認できます。Googleは、Postmaster Tools上の迷惑メール報告率を0.1%未満に保ち、0.3%以上にならないよう推奨しています。(出典:Google「メール送信者のガイドライン」)

それでも迷惑メールに入ってしまったら

必要な対策を行っていても、受信者側の設定などにより、一部のメールが迷惑メールフォルダに入ることはあります。すべての振り分けを完全に防ぐことはできません。

個別の振り分けに過度に対応する必要はありませんが、迷惑メール報告率や配信エラー率が急に上がった場合は、配信リストや送信ドメイン認証の設定を見直しましょう。

送信ドメインやIPアドレスがブロックリストに掲載されている場合は、掲載元を確認し、原因を解消してから解除申請を行います。解除申請だけを行っても、原因が残っていれば再掲載される可能性があります。

個別の受信者には、メールを「迷惑メールではない」と指定したり、送信元を連絡先へ追加したりしてもらう方法もあります。ただし、これはその受信者に対する補助的な対策です。多数の受信者で問題が起きている場合は、送信側の認証、リスト、送信実績を優先して見直しましょう。

関連記事:メールが届かない?ブラックリストを確認する方法と対処法

メルマガの迷惑メール対策にBenchmark Email

Benchmark Emailでは、配信停止リンクの自動挿入や、利用中のドメインサービスに応じた送信ドメイン認証に対応しています。また、特定電子メール法や、Gmailをはじめとする主要メールサービスの送信者ガイドラインを踏まえたメール配信に必要な機能を備えています。

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メルマガの迷惑メール対策についてよくある質問

Gmailのプロモーションタブは迷惑メールフォルダですか?

いいえ、プロモーションタブは受信トレイ内の分類の一つで、迷惑メールフォルダとは異なります。プロモーションタブに入ったメールも正常に配信されています。プロモーションタブを避けることより、購読者にとって分かりやすく価値のあるメールを継続して送ることを優先しましょう。

迷惑メール報告率は何%以下なら安全ですか?

Googleは、Postmaster Toolsで確認できる迷惑メール報告率を0.1%未満に保ち、0.3%以上にならないよう推奨しています。0.3%未満であれば必ず受信トレイに入るという意味ではないため、可能な限り低い状態を維持しましょう。

送信ドメイン認証を設定すれば迷惑メールに入らなくなりますか?

認証設定は重要な前提条件ですが、それだけで受信トレイへの配信が保証されるわけではありません。購読者の同意、リスト品質、迷惑メール報告率、送信量、コンテンツなどもあわせて評価されます。

さいごに

メルマガの到達率を高く保つには、特定の言葉を避けるといった小手先の対策よりも、受信者の同意、健全な配信リスト、送信ドメイン認証、分かりやすい配信停止、安定した送信実績を積み重ねることが重要です。

まずは次の4点を確認しましょう。

  • 購読に同意した人だけに配信しているか
  • 送信ドメイン認証が正しく設定されているか
  • 配信停止が簡単で、速やかに反映されるか
  • エラー率と迷惑メール報告率を継続的に確認しているか

一つずつ整備することで、迷惑メールに振り分けられるリスクを減らし、必要な情報を購読者へ安定して届けやすくなります。

(関連ブログ)
・メルマガデザインと到達率の関係とは?知っておきたい基本のルール

*この記事は2017年7月公開の「自社メルマガが迷惑メールに?!解決策はこれ!」を再構成したものです。

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執筆者:

Benchmark Team |