突然ですが、みなさんは「IPアドレス」と言う単語を聞いたことありますか?

IPアドレスはPCやスマホといった端末に割り当てらてた識別記号で、いわばネットワーク上の住所のようなものです。メールにおいては配信に利用されるサーバーがあり、その中に共有IPと専用IPというものが存在します。

今回のブログではそれぞれのIPの性質と利用における優位点、懸念点を交えながらご紹介します。

IPアドレスには共有IPと専用IPがある

Benchmark Emailのようなメール配信システムを使ってのメール配信の場合、そのIPアドレスは「共有IP」と「専用IP」の2種類が用意されています。

共有IPとは、その名の通りメール配信システムを利用されている方が複数であるIPアドレスを活用し、そこからメール配信を行います。それに対し、専用IPは利用者を1人に限定したものです。

それぞれの優位点と懸念点は?

共有IPの優位点

・価格を抑えることができる

IPを共有利用することで、IPを個別に確保するためのコストが不要になります。こちらはBenchmark Emailでも活用しており、サービスをリーズナブルに提供することを可能にさせています。

共有IPの懸念点

・共有で利用するため、他者のメール配信の評価によって自身のメール配信に悪影響を及ぼすリスクがある

例えば、共有IPではそのIPを利用してメール配信を行なった1人がスパマーであると評価を受けた場合、そのIPに対する評価も合わせて落ちてしまいます。そのため、同じIPから配信を行なっているその他の方のメール配信評価も下げられてしまい、結果としてメールが届かないなど、エラー配信に繋がってしまいます。

Benchmark Emailではこういったリスクを少しでも減らすため、徹底したサポート管理態勢を取っています。例えば、利用される配信リストをツールにアップロードする際にはフィルタリングをかけ、配信エラーとなるアドレスが多く含まれているリストのアップロードができないような仕組みを採用していたり、24時間365日で配信されたメールの監視も行なっています。
(注:こちらはメールの内容を監視するものではなく、エラー配信などを即座に見つけるといったシステムに対する監視態勢を指します。)

他にも配信元アドレスがブラックリストに登録されてしまった時の対処法、メールの「迷惑メール度」を配信前に確認できるツールなども以下のブログでご紹介しています。

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専用IPの優位点

・より安全なメール配信が可能

最大の利点が、IPアドレスを独占して利用することができるという点です。そのため、共有IP利用のような他者のメール配信評価に影響されることなくメール配信が可能です。

専用IPの懸念点

・費用がかかる

通常専用IPの利用は共有IPでの配信よりも費用がかかります。Benchmark Emailでも専用IPのご提供を行なっております。(1つの専用IPにつき5000円/月)

・セットアップに時間がかかる

専用IPは割り振られてすぐにフルパワーで活用できるものではありません。大量メール配信の場合、配信履歴から受ける「評価」がとても重要で、専用で割り振られるIPには過去の配信履歴がないので、良くも悪くもこの評価がありません。そのため、配信スピードを通常よりも故意に遅らせたり、配信制限をかけるなどの準備運動が必要になります。

例えば、過去の送信履歴がなく、準備運動もされていないIPアドレスから1日あたり10万通以上のメール送信を行うと、受信側からスパム送信者の疑いがあるとされ、メールが届かないといったことが起きると同時に、送信アドレスの評価に悪影響を与えます。

重要なのは配信リストの質

専用IPを導入すれば、配信エラーの発生のリスクを下げることはできますが、これをもって完璧というものではありません。メール配信の効果を保つための2つのポイントを覚えておきましょう!

1.良質な配信リスト

メルマガなどのメール配信では、相手からメール配信の許可を得ることが前提です。アドレス収集の際にはダブルオプトインなどを採用し、メール配信側・受信側の双方で合意を得流ようにしましょう。

2.@gmail、@hotmailなどのパブリックアドレスからの送信は避ける

業種・業態にもよる場合もありますが、企業ドメインを送信元として使用することで、送られるメールにオフィシャル感や信用性を印象付けることができます。

プロフェッショナルに見えることで、迷惑メールと疑われるリクスを軽減できますね。

長期的なメール配信を行う上では、専用IPを活用することでその運用を優位に進めることができます。Benchmark Emailでもご提供していますので、興味のある方は是非一度ご相談ください。