メルマガの開封率やクリック率を上げるためには、件名・コンテンツ・配信タイミング・デザインなど様々なポイントがありますが、その中でも読者の求める内容を配信することは非常に重要です。

メルマガのコンテンツは以下のようなテーマで配信されることが多いですが、日々のメルマガ配信で「読者がどんな情報を求めているか」を考え、具体的にネタ出しをしていくのは意外と難しいですよね。

・最新情報、ニュース
・商品情報、カタログ

・イベントやキャンペーンのお知らせ
・お役立ち情報、読者の悩みを解決するナレッジ

今回は、読者のニーズにあったメルマガネタの見つけ方と、ネタ切れした場合の対処法をご紹介します。テーマでお悩みの方や読者のニーズを探したい方は参考にしてみてください。

読者のニーズにあったメルマガネタの見つけ方

はじめに、ネタ探しの方法を6つご紹介します。
単にアイデアを増やすだけではなく、自社のメルマガ読者が何を求めているかを見つけるのに効果的な方法ですので、ぜひ実践してみてください。

①ペルソナ分析を行う

最初に行うべきは、読者のペルソナ分析です。
ペルソナ分析を行うことで、読者がどんなことを知りたいと思っているかが見えてくるため、コンテンツ決めのヒントになります。

ペルソナ分析については以下の記事で解説をしておりますので、ご確認ください。
参考:メルマガを読むのはどんな人?読者像(ペルソナ)のつくり方とは?
ペルソナ分析

一方で、ペルソナ分析ができている場合でも、実際にメルマガの配信をスタートしてみると「これで合っているのか?」「読者は何に一番興味を持っているのだろう」と悩んでしまう方は多いのではないでしょうか。

ペルソナ分析の後は、これからご紹介する方法をお試しください。

 

②配信したメルマガの分析を行う

すでにメルマガ配信を行っている方は、過去に配信したメルマガを分析してみましょう。
開封率の高かったメールの件名や、クリックが多かったテーマを調べると、読者が何に興味を示しているのかが見えてきます。

読者のペルソナが複数あり、グループに分けてメールを配信している場合は、それぞれ分析を行うとニーズの違いも分かります。

メルマガを分析をする際は、以下のように効果測定シートを作成して「開封率」「クリック率」「メルマガ経由の売上」などを整理しておくのがおすすめです。

メルマガ効果測定シート

また、以下のように、メール内の各リンクのクリック数も記録をしておくと、人気のテーマが見つけやすいです。

メルマガ効果測定シート_クリック数

Benchmark Emailでは、レポート機能で開封やクリックなどの数値を確認することができます。複数のメールの効果を比較して表示することもできるので、ぜひご活用ください。

レポート機能

 

③SNSを運用している場合は、反応の良い投稿をチェック

公式SNSアカウントを運用していたり、SNS広告を利用している場合は、各投稿のインプレッション数やいいね・シェア数などを確認してみましょう。

SNSでの反応はメルマガと異なる場合もありますが、SNSで注目を集めた投稿は大多数の方に役立つテーマや興味を惹く内容であることが多いため、メルマガでも良い効果が出やすいです。

メルマガのネタを探す際は、以下のような観点で見てみると良いでしょう。

☑️ 反応が良い商品は?
☑️ 反応が良いコンテンツの種類は?(最新情報、TIPS、クイズ、インタビューなど)
☑️ 反応が良い画像や動画の特徴は?

また、SNSをまだ運用していない方は、XやFacebook、Instagramなどはサービスやブランドの認知拡大に貢献するため、メールマーケティングと並行して運用してみても良いでしょう。
配信内容はSNSとメルマガで使い回せるため、ネタ探しの手間も少なく運用することができます。

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④アクセス解析ツールで人気のあるテーマをチェック

自社メディアをお持ちの場合は、Googleアナリティクスなどの解析ツールを使って、アクセスの多いテーマを調べてみましょう。

オーガニック検索からの流入が多いということは、一般的に注目されているテーマであったり、質の高いコンテンツである可能性が高いです。普段配信しているテーマとは質が異なる場合でも、これまでは開封やクリックのなかった読者が興味を示してくれる可能性があります。

 

⑤顧客と直接関わる部署に、お問い合わせの多い項目を聞き込み

お客様と直接関わる部署(カスタマーサポート、営業など)がある場合は、お問い合わせの多い項目を調査してみる方法もあります。

☑️ お客様から問い合わせが多く来るテーマ
☑️ つまずきの多いテーマ
☑️ サービスやブランドへの要望

例えば上記のようなテーマや要望が見つかれば、それを「よくある質問」や「ブログコンテンツ」「動画コンテンツ」などにして届けます。顧客が気になる点は共通していることも多いため、こういったコンテンツは多くの方に興味を示してもらえる可能性が高いです。

 

⑥読者にアンケートを取ってみる

読者のニーズに合った配信ネタを見つける一番確実な方法は、読者に直接アンケートを取ってみることです。

簡易的なアンケートで構わないので、「どういったコンテンツを届けてほしいですか?」「どんな情報が知りたいですか?」という内容でアンケートを作成してみましょう。

以下は簡単なアンケートの例ですが、過去に配信したテーマを選択肢に入れると、何が人気だったのかを把握することができます。

【アンケート例1】
どういった種類のコンテンツを届けてほしいですか?(複数選択可)
◻︎機能アップデートなどの最新情報
◻︎メルマガ配信に役立つノウハウ、ブログ記事
◻︎セミナーやイベント情報
◻︎他社の事例やインタビュー記事
◻︎その他(自由回答)

【アンケート例2】
どういったブログ記事やコンテンツが届くと嬉しいですか?(複数選択可)
◻︎効果的なメルマガデザインの作り方
◻︎メルマガ配信の効果を上げる方法やテクニック
◻︎メルマガ配信に関する調査データ
◻︎機能の使い方
◻︎他社の成功事例
◻︎その他(自由回答)

 

Benchmark Emailにはアンケート機能があり、簡単にアンケートページを作成することができます。顧客のニーズを再認識するためにお役立ていただけたら幸いです。

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ネタ切れした場合の対処法

上記で解説した方法を実践しても、すでに配信済みのテーマが多く、新しい発見がない方もいるかもしれません。
長くメルマガ配信をしているとネタ切れを感じる方もいると思いますので、そんな時に行える工夫をお伝えします。

①人気コンテンツは再利用する

メルマガ配信をする中で、毎回読者に新しいコンテンツを届けようと頑張っている方は多いと思います。実際に、新しい情報やコンテンツを届けることは、読者を飽きさせないために重要です。

一方で、人気コンテンツを1回しか配信しないのはもったいないことでもあります。

メルマガは、タイミングによって開封やクリックがされないこともあり、読んでもらえた場合も、一度目を通した後は読み返されることはほとんどありません。
また、人気のテーマであっても、しばらく時間が経てば読者に忘れられてしまうことも多いです。

メルマガだけでなく、SNSやLINEなど別のチャネルにも共通して言えることですが、人気コンテンツは間隔を空けて複数回配信するといいでしょう。
人気商品をランキングで紹介したり、特集という形で配信するのもおすすめです。

 

②ボリュームのあるメルマガは分割して送る

沢山のコンテンツをまとめて配信していたり、1通あたりのボリュームが大きい場合は、分割して配信してみると良いでしょう。

1通あたり1〜2コンテンツを目安に作成すると、ネタ切れを防げるだけでなく、開封後の読者の迷いが減りクリックを集中させることができます。狙ったコンテンツのクリック数増加が見込めますので、一度コンテンツを絞って配信してみるのはおすすめです。

参考までに、当社でコンテンツ数の検証をしてみたところ、1〜3つ程度であればコンテンツ数によるクリック率の変化は見られませんでした。コンテンツを増やした分読者のクリックは分散する結果となったため、当社でも注目コンテンツは1つに絞って配信しています。

コンテンツ数に関する当社の検証記事は以下をご覧ください。

参考記事:メールマーケターYurikoの挑戦「メルマガのコンテンツ数を減らしてみた」編
参考記事:
メールマーケターYurikoの挑戦「メルマガのコンテンツ数を3倍に増やしてみた」編

 

③季節性やニュース性のあるトピックを配信する

汎用的なテーマに加え、季節性やニュース性のあるトピックを配信してみましょう。

季節に応じた旬の話題や、その時期だからこそ伝えたい内容を選んだり、時事ニュースに絡めて過去のコンテンツを編集すると、テーマの幅が広がります。

トピック例】
インフル対策!寒い季節の風邪予防に〇〇
配属されたばかりの〇〇担当者におすすめのウェビナー5選
AIライティングツールの種類や選び方を解説
インバウンドの最新情報をお届け

また、暑中見舞いや年賀状のタイミングで、季節のご挨拶メールを配信するのもおすすめです。

参考記事:暑中見舞いメールを送るメリットとは?例文・テンプレートもご紹介

 

④ChatGPTを活用する

ネタで困った際はChatGPTを活用してみる方法もあります。ChatGPTは、OpenAIによって開発されたAIチャットサービスです。簡単なリサーチや壁打ちをしたい時に便利で、メルマガのネタ出しにもおすすめです。

例えば、以下のようなプロンプトで聞いてみると、すぐにアイデアを出してもらえます。

「あなたは企業のメルマガ配信担当です。マーケティングツールを提供する会社が顧客に配信するメルマガのネタを10個考えてください。」

参考までに、上記に対しての回答は以下画像の通りでした。

ChatGPT回答

ChatGPTはメルマガのネタ出しだけでなく、件名のアイデアを考えたり、文章の要約・添削などにも活用できます。一人で悩んでしまった際は、ChatGPTに相談してみると良いでしょう。

 

⑤他社のメルマガを購読してみる

ネタに困ったときは、他社のメルマガを積極的に購読してみましょう。

☑️ どんなコンテンツを送っているか
☑️ どんなデザインで送っているか
☑️ 配信タイミングや配信頻度

など、他社のメルマガから学べることは多いです。
複数社のメルマガを比較しながら、コンテンツやデザインの良い点は取り入れていきましょう。

また、Benchmark Emailでは、認知度の高い企業やブランド計50社を対象に独自の調査を行い、「企業がメルマガに載せている要素」について調べました。
詳細は以下記事に載せていますので、メルマガ作成の参考にしていただけたら幸いです。

参考記事:コンテンツ要素の定番20個を調査!メルマガには何を載せるべき?

今回見つけたテーマをコンテンツに落とし込む際は、メルマガコンテンツの企画方法について解説をした以下の記事も参考にしてみてください。

参考記事:ネタ出しどうしてる?メルマガコンテンツの基本的な作り方
ネタ出しどうしてる?メルマガコンテンツの基本的な作り方

以上、読者のニーズにあったネタの見つけ方と、ネタ切れした場合の対処法についてご紹介しました。
ぜひ今後のメールマーケティングにお役立ていただけたら幸いです。

 

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著者情報:

by 山本 百合子