さて、前回に続いてメールマーケティングのステップを解説していきたいと思います。前回をご覧になっていない方はぜひご覧ください。
メールマーケティングの指標を理解する
前回は、一番最初のステップ「メールを開封する」という部分について解説しました。今回は2つ目の「メールからアクションを起こす」です。
ではその前に4つのステップのおさらいです。
メールマーケティングの基本的な4ステップとは以下の通りです。
1. メールを開封する
2. メールの中でリンクをクリックするなどアクションを起こす
3. サイトに移動したあと閲覧を開始する
4. コンバージョンする
今回は2番の前半。具体的には「そもそもメールをなぜ送っているのか?」というメールの内容にもつながる考え方の部分を、具体的なサンプルと一緒にお伝えします。次回は後編として、その先の反応計測の話に入っていきます。
・メールを読んでもらうことが目的ではない
メールをマーケティングの手段として活用する場合、その目的は決して「メールを読んで貰う」ことではありませんよね。その後ろにある「メールを読んでもらって○○してもらう」あるいは「メールを読んだ結果○○な気持ちになってもらう」というアクションを起こすことが目的です。
メールを定期的に送るからには、きちんとビジネス上の成果に繋がらなければなりませんよね。ボランティアで情報提供をしているわけではありません。まずはとにかくこの意識を持つことが重要です。なぜ意識を持たなければならないかというと、そうしないと「世間話」や「書きやすい話」が多くなってしまい、ただのルーチンワークでしかなくなってしまうからです。
企業ブログのよくある失敗例と同じです。
会社の忘年会の話をただ書かれても、その日の昼ごはんが美味しかった話を書かれても、それを読んだ人をビジネス的な成果に向けて、動かすことはできません。そうではなく、メールを通じて「見込み客と定期的に接触し」「見込み客の中で印象に残り」「見込み客に狙うアクションを起こしてもらう」ことが目的なのです。
・何を送るかはそこから逆算して考える
これがきちんとおさえられていると、メールマガジンで一体どんな内容を送るべきなのかが決まってきます。具体的には【逆算】の考え方で導き出せます。
「読者にとって欲しいアクション」から逆算して「どんな気持ちになったら相手はそのアクションを起こしてもらえるか」と考え、それをもとに「どんな形でどんな情報を、どのタイミングで送れば、その気持になってもらえるか」を考える。そして、そこからコンテンツに落としこむ。と、考えるんですね。
例えば、あなたが整体院の院長だったとします。あなたは自信を持って仕事をしているかもしれませんが、買い手にとっては、整骨院やマッサージって、とっても選ぶのが悩ましい「商品」です。なぜなら、腕前や相性や結果など、サービスを受けてみないとわからない部分が多いからです。家電製品であれば性能や値段、口コミレビューなどで判断できますが、整体なんて相性もありますので、一概に判断できません。
だからと言って、Webサイト上で「うちは腕前がすごいです」なんて書いても説得力はありません。しかし、「ここなら、安心して自分の悩みを解消してくれそうだな」と思ってもらわないと、問い合わせも来店もしてくれません。では「来店」してもらうために必要な物は何でしょうか。それは「ここなら腕前は大丈夫そうだ」「怪しい店ではなく、親切に安心して受けられそうだ」といった気持ちになってもらうこと、です。それ以外にも価格や場所などもありますが、それはこういった「ここならいいかな」と思ってもらってはじめて問題になってくる部分です。
そしてこういった気持ちになってもらうためには、定期的に接触できるメールはとても有効です。そして例えば「自宅でもできる簡単ストレッチ法」や「先週初めて来店されたお客様の声」「商売に対する思い」など、お客さんに役立つかつ、信頼感や腕前を間接的に伝える内容を毎週配信し続けるんです。
メルマガの内容は「【週刊】1日を幸せにする 朝の3分快適整体カツドウ」などでしょうか。ターゲットが読みたくなるようなものがいいでしょうね。配信時間は朝の8時位がいいかもしれません。オフィスに出勤してすぐにサッと出来るようなものです。そして、このメルマガの登録フォームとバックナンバーをWebサイトに設置します。あとは登録してくれるように、ページを作るだけです。読んでくれて納得してくれれば、自然とあなたの伝えたいことが伝わっていき、来店につながっていきます。
このようなソフトなコミュニケーションを定期的に行うと、自然とメッセージが伝わるんです。
イメージしてもらえたでしょうか。
※定期的にメールを出すのが難しいという場合は「ステップメール」機能を使うといいですね。
では今回は前編として、「そもそもメールをなぜ送っているのか?」というメールの内容にもつながる考え方の部分を、具体的なサンプルと一緒にお伝えしました。
次回は後編として、その先の反応計測について、お伝えします。改善のサイクルを回すためには、きちんとその反応を計測して悪化しているのか良くなっているのか、わかるようにしなければなりません。
ぜひ次回も御覧ください。
過去のブログはこちらからどうぞ。
シリーズ:中小企業が今押さえるべきメールマーケティングの基礎