
2025年6月24日(火)〜26日(木)に、無料オンラインセミナー「作るだけでは終わらせない! SEO×メルマガで自社コンテンツの効果を最大化」を開催いたしました。今回はセミナーレポートをお届けします。
本セミナーは、SEO記事作成ツール「TACT SEO」を提供し、豊富なマーケティング支援の実績を持つ株式会社ウィルゲートと、メール配信システム「Benchmark Email」を提供する株式会社ベンチマークジャパンが共催したセミナーです。
株式会社ウィルゲートの古谷 勝さんと、Benchmark Emailの山本美智がメイン講師を務め、SEO対策とメール配信でコンテンツの効果を最大限に引き出すための実践的なテクニックをお伝えしました。
(※セミナーのアーカイブ動画はこちらからお申し込みいただけます。)
本記事では、セミナーの内容の一部をダイジェストでお届けします。
目次
6ヵ月で流入数を10倍、検索1位を獲得したSEO戦略とは?
はじめに、株式会社ウィルゲートが運営しているオウンドメディア「プロモニスタ」の事例をご紹介しました。プロモニスタはSEOを中心としたWebマーケティングに関する情報を発信しているメディアです。
元々は「SEO対策」というキーワードで圏外だったプロモニスタが、検索で1位を獲得するまでの施策について、以下3点を解説しました。
①内部施策の改善
②検索意図を捉えたコンテンツ設計
③外部リンクの獲得
①内部施策の改善とは、検索エンジン(特にGoogle)からマイナス評価を受けないように、自社サイト内で行う最適化作業のことです。こちらは「TACT SEO」(株式会社ウィルゲートの提供するSEOツール)を使って調査を行い、改善をしていきました。
②の検索意図を捉えたコンテンツ設計については、ユーザーの求めているコンテンツやキーワードを、文章の中にしっかりと埋め込んでいくことが重要です。例えば今回の「SEO対策」であれば、「SEO ツール」「SEO コンテンツ」など、関連するキーワードを埋め込みました。
また、③の外部リンク施策では、自社で導入しているツールの事例記事の中でリンクの掲載を依頼するなど、コツコツとアプローチを行いました。その結果、3ヶ月で87件の被リンクを獲得し、ドメイン評価を10から60に上げることができました。
これらの施策を行うことで、「プロモニスタ」は6ヶ月で検索流入を10倍に伸ばしています。
③の施策はお金をかけなくても今すぐできる施策なので、Webサイトを上位表示させたい方はぜひ試してみてください。
ChatGPTやAIツールを活用したコンテンツ作成フロー
続いて、どのようにコンテンツを作ればSEOで上位表示されるのかについて解説をしました。
SEOに強い記事を作るためには、「企画」と「執筆」が重要です。
さらに「企画」を行う上では、「読者ニーズの把握」や「記事のゴールと要素の設定」「ストーリー設計」など、各ステップをコツコツと行うことが重要です。
ただ、SEO対策だけでなく様々な業務を行っている忙しいマーケターの方もいると思います。そこで、ChatGPTやAIを活用して記事作成を行う方法についてご紹介しました。
ChatGPT活用のNG例としては、簡単なプロンプトで曖昧な指示を出し、内容が薄い記事を生成してしまうことです。中身が薄い文章では上位表示は難しいので、SEOツールを使って、人が行うべき部分とAIが行うべき部分について、しっかり役割分担をすることが大切です。
本セミナーでは、株式会社ウィルゲートが提供するSEO記事作成ツール「TACT SEO」を使って、実際にコンテンツを作成する方法についてもご紹介をしました。
コンテンツをメールで届ける重要性
コンテンツをメールで届けることが重要な理由は、「SEO経由で獲得したリードへのフォローになる」ためです。
メールで定期的にコンテンツを届けていれば、見込み顧客が思い出すきっかけとなり、お問い合わせやコンバージョンに繋がることも少なくありません。
既存のお客様にとっても、継続的に役立つ情報が届けば、ロイヤリティの向上につながります。
メルマガとステップメールの活用方法
本セミナーでは、SEO対策と合わせて使っていただきたい、メルマガとステップメールの2つを解説しました。
・メルマガ:中長期のリードや既存のお客様に向けて定期的に手動配信を行うメールのこと
継続的にアプローチしながら、常に『このサービスといえばここ』と最初に思い出してもらえるようにしていきます。
・ステップメール:新規のリードに向けて、リード獲得後に自動配信を行うメールのこと
サービスを理解してもらったり、検討を後押しするための資料をお届けします。
SEO経由のリードは非常に良質で、情報収集中・検討中の方が多いです。また、フォームからお問い合わせを行うことが多いので、メールとの親和性も高いです。
そのため、SEO対策とステップメールの組み合わせはとても効果的だと言えます。
はじめに取り組む施策として一番お勧めなのは、リード獲得直後にお送りするサンクスメールです。導入検討のために必要な情報を、広範囲にお届けできます。
また、リード獲得から、1週間ほどステップメールを仕込んで活用していくと、検討に必要な情報をより手厚く届けることができるのでおすすめです。
担当者1名でもできるシンプルなメルマガ運用のコツ
メルマガやステップメールを実際に始めようとした時に、「リソースが足りない」「手が回らない」という声もあるかと思います。
そこで本セミナーでは、担当者1人でも無理なく回せるシンプルなメール運用のコツについて、以下4点をお伝えしました。
・構成とコンテンツ
・配信頻度や時間
・開封されやすい件名
・読みやすいデザイン(見出し・色・CTA)
「構成」については、メール読者は短い時間で内容をチェックし、クリックすべきかどうかを判断しているため、30秒以内で内容が把握できるボリュームが理想です。
実際に当社でA/Bテストを行ったところ、説明文の長さにかかわらずクリック率に有意な差は出ませんでした。簡潔な文章でも、コンテンツに関心がある方にはしっかりクリックしていただけるということです。
ここまで、セミナーの内容をダイジェストでお届けしました。最後に、ご参加いただいた皆様からのご質問と回答をご紹介します。
参加者からの質問と回答
Q. SEOについて:どれくらいの時間と工数を要するのか
自分で記事を書く場合は、一記事あたり10時間程度かかると思います。月3〜5記事程度は作成した方がいいと思いますので、月に大体30〜50時間が必要になります。ツールやAIを活用する場合は、10〜20時間ほどあれば良いと思います。
Q. SEOについて:これから対策をするにあたって、何を一番重視すべきですか?
どういうキーワードで記事を作っていくべきかが重要です。
記事をたくさん作り、流入が増えるケースが多いのですが、キーワードがコンバージョンから遠いキーワードで集客してしまったことにより、「問い合わせが全然増えない」といった理由で、途中でやめてしまうケースが多く見られます。
そのため、事前にしっかりと競合調査を行うことが大切です。また、他社が使用している流入キーワードや、1クリックあたりの広告単価なども、ツールを使えばある程度把握できます。
そうしたデータをもとにして、たとえ検索回数が少ないキーワードであっても、コンバージョンにつながる可能性があるかどうかを慎重に見極め、記事を作成していくことが重要です。
Q. メルマガについて:弊社では自社ブランド(商品)に関するメルマガを小売店のバイヤー宛に配信しています。こういう用途での配信の場合に有効なコンテンツをご教示くださいますでしょうか。
卸先への配信ということであれば「商品をなるべく多く入荷してもらう」「商品をうまく売ってもらう」という目的があるかと思います。
バイヤー向けの情報をウェブ上に公開していない場合は、本日ご紹介したウェブサイトやブログへ飛ばすタイプのメールよりも、メール内で情報をまとめることをお勧めします。
どれが売れているかという情報、販促に使える画像や紹介文、おすすめの使い方、ユーザーの声、よくあるご質問、開発の裏側や、今後の販売予定・予告、などを伝えるといいでしょう。
バイヤーさんとはロイヤリティ的な繋がり・信頼感も重要になりますので、もし今メール作成に時間がかけられる状況であれば、丁寧にご説明して、毎回のメールを楽しみにしていただくのが良いと思います。
Q. メルマガについて:記事からメルマガへのコンテンツ展開方法を具体的に知りたい。
記事への流入を促し、記事内でホワイトペーパーやサービス資料のCVを狙うのか、もしくはメールでは記事の要約使用し、課題訴求やサービスの必要性を訴求し、そのままサービス資料DLやセミナーへの誘導をするか。
どちらも有効ですが前者のクリックタイプは作成が簡単でクリックデータを蓄積しやすい、後者の要約タイプは作成に手間がかかりクリックデータが取得しづらいという違いがあります。
記事がSEO向けに設計されているなら、記事内の導線も最適化されているはずですので、日頃のメルマガは記事に誘導する形式が効率的です。クリックデータから、読者の関心度も可視化できます。
一方、要約型のメールは画像や構成に気を配らないと読みづらくなるリスクがあるのと、読了されたかが分かりづらく、クリックのハードルも高いのでクリックせずに終わってしまう点が課題です。
そのため、要約タイプは自動メールに組み込むのがおすすめです。
ホワイトペーパーの概要をまとめたメールを作成しておき、日頃のメルマガの開封やクリックの成績が一定のスコアに達した方へホワイトペーパーの要約メールを自動でお送りすると、ペーパーのダウンロードに繋げやすくなると思います。
このあたりの仕掛けはBenchmark Emailや各種MAツールで可能ですのでぜひ取り入れてみてください。
Q. SEOについて:対象キーワードに対し、記事順位が何位程度であればリライト、何位以下であれば新規作成しなおしたほうがいい、などの指標はありますか。また、検索Volの大きいキーワードと小さいキーワード、どちらを先に記事作成するべきですか。
①記事順位が何位程度であればリライトした方がよいか?
→注力キーワードにおいて4〜30位に表示されているキーワードはリライトを推奨しています。理由としては、あまり大きなリライトしなくても(最小の工数で)上位表示、かつ、流入増加につながるためです。
②何位以下であれば新規作成しなおした方がよいか?
→31位以下の場合は、新規作成を推奨しています。
検索意図とズレているため、大幅なリライトを実施する必要があるためです。
③また、検索Volの大きいキーワードと小さいキーワード、どちらを先に記事作成するべきですか。
→目的にもよりますが、BtoBで問い合わせを増やすことが目的であれば、検索Volが小さくても、ターゲットユーザーが購入検討をしているキーワードの方をおすすめすることが多いです。
※購入検討レベルが高いかどうかは、Googleキーワードプランナーや弊社ツールを活用するとCPC(広告クリック単価)がわかるのでそちらを参考にするとよいと思います。
Q. メルマガについて:C向けのメールマガジンを担当しているものです。スマートフォンで閲覧するのを想定して、写真などのコンテンツを縦長にして配信していました。閲覧者にスマホユーザーが多い場合でも、コンテンツの縦幅は抑えたほうがよろしいでしょうか?
スマホに最適化されているという判断は良いと思います。
コンテンツの縦幅は、スマートフォンで見たときにスマホユーザーの方も30秒程度でサクサク見て判断するというところは同じですので、実際にスワイプしてみて、快適に見れるような縦幅になっているかを確認してみてください。
どうしてもその縦長の画像で商品の魅力などをしっかり見せたいということであれば、冒頭に目次や商品一覧、もしくは商品をタイル上に組み合わせた画像などを掲載して、後半の商品でも前半で見つけていただけるような工夫されると良いのではないかなと思います。
Q. 使用しているプラットフォームでSEO対策が出来ないシステムなのですが、そのようなサイトでも記事の作成などで検索にかかるようになりますか?
キーワードによりますが、難易度が低いキーワードであれば、検索に引っかかる可能性は十分あります。
※SEO対策ができない=「記事をアップできない」だと検索に引っかけるのは難しいです。
Q. 最近はGoogleの検索結果にAIの回答が出たり、はじめからChatGPTなどに質問をする人も増えてきているかと思いますが、そういったAIの回答の中で自社のサービスを取り上げてもらえたら良いなど思っています。
作っておくとAIに取り上げられやすいタイプの記事や、何らかAIに評価されやすい対策などはあるものでしょうか?
AIO/LLMO対策の7つのポイントは以下となります。
①SEO対策
②llms.textの対応
③構造化データの適切な設定
④AIが理解しやすいコンテンツ作成(FAQ形式や要約活用)
⑤最新情報の更新
⑥独自性のある一次情報
⑦英語対応
ちなみにインバウンドの流入が増えている美容外科だと、英語対応していることで、AIの回答に掲載されたりしている事例もあります。
Q. 弊社はサービスのご利用顧客にメルマガを配信しております。最低2か月に1回配信するのがノルマなのですが、新しいネタがなくて困っています。皆さんどうやって記事を考えているのでしょうか?
メールのネタ出しに関するブログ記事をご紹介しますので、ぜひご参考になさってください!
ネタ出しどうしてる?メルマガコンテンツの基本的な作り方
開封率が上がるメルマガネタの探し方6選とネタ切れ対処法
今後のセミナー開催について
今後のセミナーの最新情報は、弊社のニュースレターや、こちらのセミナー開催情報ページで随時公開しております。
Benchmark Emaillユーザーの皆様は既にニュースレターを受け取られていると思いますが、新しく受け取りを開始したい方はこちらよりご登録いただけます。日程が合わずご参加いただけなかった方は、ぜひ次回以降のセミナーにお申し込みください。
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