こんにちは。遠藤です。Benchmark Emailを利用しているユーザーの方に、お話を伺うインタビューシリーズ。今回お話を伺ったのは、トラクターの運転をサポートするAndroidアプリなどのGPS/GNSSナビゲーション「AgriBus」を提供している株式会社農業情報設計社の瀬川様です。

農業情報設計社様のメール施策概要

Webページ画像農業情報設計社のWebサイトはこちら

メール配信を行っているサービス:
・トラクターの運転支援アプリ/デバイス

対象:
AgriBusアプリの導入者(日本・海外ユーザー)

主な配信コンテンツと頻度:
メール1:ステップメール(アプリ導入直後、7日間で6通)
メール2:新商品やセール情報、セミナー告知(年2〜3回)
メール3:アンケートメール(不定期)

担当組織:
メールマガジンの担当者:2人

トラクターの運転を支援する「AgriBus」アプリ/デバイスを提供している農業情報設計社

━農業情報設計社は、どのような事業をされていますか?

弊社の代表が一念発起をして、農林水産省の研究機関を辞めて、トラクターの運転をサポートするシステムを開発し、今に至ります。現在はAgriBusシリーズとして、Androidアプリやトラックの運転を支援するデバイス(トラクターを真っ直ぐ走らせたり、農薬散布や田んぼの代掻き作業など「どこまでやったかを見える化」する)などを提供しています。

弊社のAndroidアプリは無料で利用できるので、導入コストがかかりません。他社のロボットトラクターや、トラクターに後付するシステムは、導入するのに数百万円〜数千万円のコストが掛かります。弊社の場合はアプリを無料でダウンロードして、実際に試して良ければ各デバイスなどを買い足していくようになっています。

━メールの目的は?

弊社では、システムメール(パスワード変更のためのメールなど)とプロモーション目的のメールを配信しています。

そのうち、システムメールについては自社のサーバーから配信しています。

プロモーションメールは、アプリの使い方や有料プランの案内、新商品、セールなどの情報を送っており、こちらの配信にBenchmark Emailを利用しています。

 

ユーザー層とリスト取得方法

メールを配信するリストは、どのように得ていますか?

アプリをインストールすると、メールアドレスが登録できます。登録時にメール配信の許諾が取れた方にステップメールを配信しています。

ティザーサイトにもユーザー登録できるフォームがあって、そこから登録した人にも配信をしていますが、9割以上はアプリの利用者です。

弊社のアプリは世界中で利用されているので、アプリの中で設定されている言語設定を元に、それに応じて言語ごとにリストを分けて対応をしています。日本語以外には、英語、スペイン語、ポーランド語、ポルトガル語、ロシア語で配信をしています。

BenchmarkEmailでは、それぞれの言語ごとにサブアカウントを作っています。各アカウントのコンタクトリストは自社データとAPIで連携しています。

 

配信コンテンツ

プロモーションメールでは、どんなものを配信されていますか?

プロモーションメールは、アプリの導入直後にステップメールを使って、AgriBusの使い方や有料プランの案内、弊社で販売している外付けのGPSのデバイスのご案内などを配信しています。ステップメールはアプリ導入直後から7日間で6通送っています。

他には新商品の案内やセール情報を、必要に応じて通常のメール機能で送っています。

日本語以外のリストに対しても同じように配信されていますか?

アプリ導入直後のステップメールは、すべての言語で同じように配信をしています。

メール1:ステップメール(全6カ国語)

配信頻度:アプリ導入直後、7日間で6通
内容:アプリの使い方、有料プランの案内など

■ 日本ユーザー向けのステップメール例

メール1メール全体はこちらをクリック(表示されない場合はこちら

■ ブラジルユーザー向けの同じメール
メールを見るにはこちらをクリック(表示されない場合はこちら

メール2:新商品やセール情報、セミナー告知

配信頻度:年に2〜3回
内容:新商品やセール情報、セミナーのお知らせなど

■ セール情報のメール

メール2メール全体はこちらをクリック
(表示されない場合はこちら

■ セミナー情報のメール

メール3
メール全体はこちらをクリック
(表示されない場合はこちら

メール3:アンケートメール

配信頻度:不定期
内容:ユーザーへのアンケート

ブラジル(ポルトガル語)では弊社の中でユーザーが一番多く、現地に協力してくれる会社があるため、アンケートのメールも送っています。

■ アンケートメール例

海外メール2
メール全体はこちらをクリック
(表示されない場合はこちら

 

運用と設計について

メールで大事なのはタイトルとメインビジュアル!

━プロモーションメールを配信するときに大事にされているところはありますか?

プロモーションメールでは「タイトル」と「メインビジュアル」をどうするか考えています。ステップメールのタイトルは、開封率を見ながら、これまで5、6回は変えています。

メールを作る工程は、まずタイトルを考えて、メールのビジュアルを考えます。メールは私一人で対応しているので、メール1通送るのにかけられる時間が限られているのですが、メール内の文章は30分程度で作成していて、メール全体の作成は2時間くらいで終わります。メールのデザインは過去のメールと同じデザインを使うようにしています。

メールのリスト管理はどのようにされていますか?

新商品やセール情報のメールは、リストの全員に送るのではなく、弊社のサーバーに入っているデータベースから条件に合う人を抽出してCSVで出力し、BenchmarkEmailのコンタクトリストに入れています。このとき自動で「配信解除」をしている人や「届かない人」を除外してくれるところが、便利で助かっています。

プロモーションメールを送った後に見ている数字はありますか?

一番は開封率ですね。配信停止が何通出たかも見ています。配信停止が1件でもあると「良くない表現だったかな」「気分を悪くしたかな」と考えることもあります。

新商品やセール情報のときは、メールを見た人がちゃんとその商品のページにアクセスしたかを見ています。ステップメールでもクリック率や、メールで紹介した商品がどれだけ売れたかを見ています。

 

機械翻訳と現地の力を使って多言語のメール配信に対応している

多言語でメールを配信されていますが、どのように言語対応をされているのでしょうか?

多言語対応は基本は機械翻訳です。DeepLを使って、まず日本語を対象言語に翻訳し、改めて日本語に翻訳をして、文章が成り立っているか確認しています。機械翻訳は一度行うだけでなく、2回繰り返すと精度が上がります。

一番ユーザーが多いブラジルのポルトガル語に関しては、現地の協力会社さんに翻訳してもらっています。現地の人のノリに合わせて、タイトルを明るめにしてみたり、本文をフランクにしてみたりなど、機械翻訳でできないようなニュアンスの調整をしています。

現地のノリに変えることで、メールの反応も変わるものですか?

全然違います。例えば日本ではメール冒頭に「こんにちは」と書いたり、英語でも「Dear」という表現を使ったりします。ポルトガル語のメールではそういったニュアンスの挨拶を入れないため、機械翻訳でただ翻訳するだけでは対応しきれないんです。

アンケートに答えてもらう際も、事業者の会社名を出すのではなく、CEOのフルネームを出したほうが良かったり、会社としてではなく、個人的に話しかけているニュアンスにしたほうが良かったりします。それに合わせてフランクにすることで、クリックしやすくしています。

こういった部分は現地のことが分かっていないとできない領域です。

 

メール配信ツールは業務コストを下げられる

御社ならメール配信のシステムを作れると思うのですが、なぜBenchmarkEmailを使われているのでしょうか?

プロモーション用のメールは、配信停止ができたり、無効なアドレスを除外する必要があるので、メール配信サービスを使おうと思っていました。

例えば、届かないメールアドレスに送り続けるとGoogleの評価が下がるとか、メールサーバーをセキュアにするための要件など、メール配信する上では注意しなければならない点がいろいろありますよね。それらにちゃんと対応していきたいですが、自社でのフォローアップは難しい。

同じようにHTMLメールは自分たちでも作れますが、2時間で作成するのは難しいです。その点、BenchmarkEmailのHTMLメールエディタは最高ですね。ブロックを移動させれば作ることができます。

自社でメールを配信するシステムや仕組みをつくり上げるよりもBenchmarkEmailを利用したほうが、メール配信の業務コストが大幅に下がります。

 

まとめ

農業情報設計社様のお話を伺って感じたことは、さすがシステム開発をされているだけあって、ツールの使い所をよく理解されているところです。人手が限られているからこそ「やること」の優先順位が明確になっていて、自分たちでもできるけど、それをする必要のないことはアウトソーシングをする。

メール配信だけでなく多言語対応においても、DeepLという機械翻訳ツールを活用しながら、大事なところでは現地の協力会社の手を借りるなど、メリハリがつけられていることで、必要十分な取り組みが実現できているように感じました。

BenchmarkEmailを使って、海外ユーザー向けにメールを利用されている事例としても、インバウンドなど海外に向けて情報発信をしている企業の参考になる内容でした。

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