本記事はBenchmark本社のブログ記事 “Is Everyone Going Dark? What You Need to Know About Dark Mode” を元に作成したものです。

メールマーケティングでは新しいテクノロジーやトレンドの登場によりスタンダードが目まぐるしく変化します。常に業界の動きを把握し、顧客のエンゲージメントを失わないよう戦略の見直しや調整を行いましょう。

近年の新機能で注目したいのはダークモード機能です。Apple社のiOS15アップデートで登場したこの機能はユーザー理解の深さを物語っており、マーケティングに対するアプローチ方法に多大なる影響を与えたテクノロジーとなりました。

Benchmark Email日本チームが行った2023年の調査では、約46%が「ダークモードでメルマガを読むことがある」と回答しています。

本記事では、ダークモードとは何か、なぜユーザーが好んで使用するのか、そしてメールマーケティングにどのような影響があるのかをご紹介します。

ダークモードとは?

ダークモード、あるいはダークテーマ、ナイトモードと呼ばれるのは、ディスプレイやインターフェースを「明るい色の背景+暗い色の文字」から「暗い色の背景+明るい色の文字」へ変更できるデザイン機能です。暗い環境で画面を見る際の眩しさや目への負担を軽減するため、ダークモードの適用オプションを提供するアプリやウェブサイトが多く登場しています。

ダークモードは消費電力が減少するためデバイスの充電を長持ちさせる効果があり、特にOLEDディスプレイではその効果が顕著です。またスクリーンによる眼精疲労も軽減し、ユーザーはコンテンツに集中できるようになります。ダークモードはデバイスの設定メニューからONへ変更するだけで簡単に適用可能です。

ダークモードは MacOS、iOS、Android、Windows 10 等のメジャーなOSのみでなく、Google Chrome や Firefox などのウェブブラウザでも提供されています。一度設定ONに変更してしまえば全てのアプリやプログラムで適用されるようになります。

ダークモードを使う人が増えている理由とは?

多くのユーザーがダークモードを好んで使用する背景には、スマホやタブレット等のデバイス普及によりブルーライトに晒される時間の増加と、それに伴う視力低下や睡眠パターンへの悪影響の懸念があります。またダークモードは消費電力が通常モードに比べて低いため、スマホ電池を長時間持たせる効果もあることが挙げられます。

ダークモードでは薄暗い環境でも目を酷使せずディスプレイの閲覧ができるため、夜遅くまで仕事をしたり外出する際にも目に不必要な負担をかけることがありません。カスタマイズも可能なため、多くのユーザーがダークモードの見た目自体を気に入っており、人気の要因の一つになっています。

ウェブ開発者にとっても異なるカラーオプションを提供することはユーザーエクスペリエンス向上のため重要な要素として認識されているため、サイトやアプリ等の閲覧カラーオプションに暗い色を提供するサービスが増えています。

ダークモードオプション(デフォルト、カスタム)

多くの場合、ダークモードはデフォルトとカスタムの2種類が提供されています。デフォルトはアプリやウェブサイトの提供時点ですでに設定済みのためワンクリックで適用可能となっており、カスタムはユーザーがカラーや明るさなど自分の好みに合わせて設定できるオプションです。

フィルタや透明度などより細かくカスタマイズすることも可能で、一部アプリでは複数の異なるカラー設定を条件やアクティブに合わせて変化させるような設定オプションも提供されています。

デフォルト、カスタムダークモードの他、ダイナミックカラーを提供するアプリやウェブサイトも存在します。ダイナミックカラーは時間やロケーションに合わせてディスプレイの明るさを設定することで、日光などの外部要素に対し自動で明るさ調整を行います。

ダークモードとメールマーケティングへの影響

ブルーライトから受ける影響を最小限に抑えることを目的としてダークモードを利用するユーザーが増加していることを考慮し、メールマーケティングにおいてもダークモード対応を検討する必要があります。

ダークモードでメールを開封した際には、暗い色の背景に明るい色のテキストや画像などコンテンツを表示させます。またカラーが逆転することを考慮してテキストサイズを多少大きめに設定することも大切です。

またメール作成の際にはダークモードでの表示に適切に対応できるカラーを選択する必要があります。赤やオレンジなどの鮮明カラーは暗い背景色とは相性が良くないため、ハッキリとしたダークカラーを使用しましょう。ブランディングに必須のカラーがあれば、ダークモードでも同じように表示されるようにします。

ダークモード対応のメールソフトは?

現在、OutlookやGmailなどの大手メールソフトウェアではウェブとアプリの両方にてダークモード対応となっており、Appleのデフォルトメールアプリでもダークモードを提供しています。その他のメールソフトでは一部のみ対応、あるいは未対応という状況です。

Inbox by GmailやProtomailなどはダークモード完全対応、Thunderbird、Airmailなどはカスタマイズオプションに制限があるものの提供中となっています。

ダークモード対応のメール作成におけるヒント

ダークモード対応のメールを作成するには、背景色が何色であってもテキストが読みやすいことが第一条件です。白あるいは明るい色の背景にダークカラーのテキスト、あるいはその反対に暗い色の背景に白などのライトカラーのテキストを使用しましょう。画像を挿入する際には背景が透明の画像を使用することでライトモードでもダークモードでも見やすくなります。本配信前には複数のメールソフトでどのように表示されるかをテストしましょう。

またカラー以外にも注意を払うことが重要です。コントラスト度合いや画質などにも気を付け、ダークモードでもキレイに表示されるようにしましょう。ライトモード、ダークモードのどちらでも問題なく表示できるかどうかテスト配信を行うことで、様々な受信環境で対応するかを確認できます。

テキストカラー、背景色透明の画像の他、ブランドロゴの表示についても注意が必要です。明るいカラーのロゴではなく、ダークモード設定できれいに表示されるロゴを別途作成するのがお勧めです。

いかがでしたでしょうか?普段何気なく使っているダークモードも、機能背景やメールマーケティングへ影響があることがご理解頂けたかと思います。ぜひ本記事を参考にユーザーが読みやすいメールを引き続き作成していきましょう。

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