本記事はBenchmark本社のブログ記事 “Harnessing the Power of Email Marketing Segmentation” を翻訳したものです。

毎日、世界中ではなんと3,400億以上のメールが送信されています。

この数字からも分かるように、メールはマーケティングに必要不可欠なツールです。

しかしながら、メールリストに送ったメールのほとんどは未開封のまま、クリックがされず、コンバージョンもゼロ。そんな失敗例も聞こえてきます。

失敗の原因のひとつとして、リスト内の全員に同じ内容のメールを送っている、ということが挙げられます。読者ごとにメールの内容を変えることはほとんどしないため、送信したメッセージは読者が毎日受け取る何百通ものメールに紛れ込んでしまうのです。

そこで重要となってくるのが、セグメンテーションです。メールリストを特性やニーズによって分類し、読者の好みに合わせてコンテンツを作成します。

今回は、セグメント化するポイントを11個ご紹介します。

1. 場所

セグメント化で最も基本となるのが、場所です。近隣でのイベントやキャンペーン、セミナー情報など場所に合わせたコンテンツを送りましょう。

グローバル市場を持っている場合は、地域や文化の特異性に合わせて国、都市、地域別にコンテンツを調整できます。

また、場所に加えて時間帯(タイムゾーン)も重要です。最適な送信時間を選んでメールを配信するようにしましょう。

こちらはミュージシャンのLANYやZeddらを愛聴している購読者に対し、Spotifyが送信したメールです。近隣でのコンサート情報について書かれています。

2. 年齢

年齢層によって、バックグラウンドや考え方はさまざまです。学生が興味を持つものと、社会人が惹かれるものは異なりますよね。年齢層によって違う世界観に合わせてアピールすることで、購入につなげることができます。
Adobeも、学生に特化したプロモーションメールを送っています。

3. ジェンダー

各ジェンダーによって特定の要求や要望があります。それに合わせてメッセージを工夫することが重要です。

こちらは、女性や若者の年齢層向けにNIKEが送信したメールキャンペーンです。

4. 職種

職種でセグメントをしメールを送信することも効果的です。例えば、秘書のような管理業務を担う人は意志決定者への情報の流れを管理しているため、セグメンテーションのターゲットにうってつけです。

こちらは、MAツールを提供するHubSpotが送信したメールです。マーケティング専門家向けの、神経科学に関する記事へのリンクが貼られています。

5. 性格

内向的だと診断された人には、屋内での活動、ゲームや電子書籍などのコンテンツを提供するとメールを読んでくれる可能性は高くなるでしょう。一方、外向的だと判断された人には、野外活動に関するコンテンツを提供できます。

6. ライフスタイル

客室乗務員の例を見てみましょう。客室乗務員は毎日のように出入国を繰り返しているので、飛び回るライフスタイルに合ったサービスを提供することができます。短時間の乗り継ぎ客に割引が適用されるホテルのオファーは、休息とリフレッシュを求める客室乗務員に送ることができます。

ここまで紹介したセグメンテーションは幅広いものですが、以下のようにより細かいレベルでのセグメント化も可能です。

7. 趣味

サブカルチャーは有力かつニッチなマーケティングセグメンテーションです。例えば、スターウォーズに関するコンテンツを5月4日(スターウォーズの日)に送信すれば、ファンはそのメールに反応する可能性が高いです。

8. 購買履歴

ECマーケティング手法として、マーケットバスケット分析があります。人は製品を1つ購入すれば、たいてい別の製品も購入し、その結果、購入パターンが確立されていきます。

この分析を利用して商品のバスケットを作成し、ある商品を購入した利用者に向けて別の商品を販促できるのです。彼らが同じマーケットバスケットのグループにいれば、より大きなコンバージョンのチャンスが期待できます。

9. 購入頻度

ECプラットフォームでは、一定期間に利用者がどのくらい購入したかを追跡することができます。

頻繁に買い物をする顧客には、お得意様割引特典を送信できますし、長い間購入していない利用者には再利用時の特典についてお知らせを送ることができます。

10. ウェブサイト上での動き

ウェブサイトを訪問するが購入しないウィンドウショッパーには、購買を後押しする販促メールを送ることをお勧めします。ファッションeコマースのZALORAは、購読者のお気に入りのブランドが特価になっていることを知らせ、再度販促しています。

11. メールエンゲージメント

メールリストから未開封やクリックしない人を選び抜くのも、優れたセグメント化の方法です。メールがずっと未開封のままになっている人宛に、普段と違う目を引くような件名でメールを送ることができます。

配車サービスを提供しているUberでも、しばらく予約がなかった乗客宛に近況を伺うメールを送っています。

関連記事:メルマガの配信リストを整理!開封していない人に購読の意思があるか確認しよう!

 

まとめ

メールは、読者と関係性を築くのに最も効果的な方法の1つです。しかし、むやみやたらにメールを送れば良いというわけではありません。

メールリストのセグメンテーションは、開封率、クリック率、そしてコンバージョン率を改善するのに大きな役割を果たします。

Benchmark Emailには「セグメント機能」があり、リストのフィールド項目の内容によってセグメント化することが可能です。読者の特性に合わせてメールを送ってみたい方は、ぜひ一度お試しください。

関連FAQ:コンタクトリストのセグメント機能について

*本記事は、2020年10月に公開した記事をアップデートしたものです。

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