こんにちは、株式会社BESです。

ここ数年でスマートフォンの普及やインターネット回線の高速化などが急速に進み、SNSの動画市場にも大きな変動が起きています。

特に若年層の間では、GoogleやYahooなどの従来の検索方法よりも、YoutubeやInstagram、TikTokといった動画SNSを活用した検索方法が浸透しつつあります。

動画であれば『短時間で視覚的に知りたい情報を得られる』といった点が最大のメリットのようです。

今回は、特に勢いのあるInstagramとTikTokに注目してお話しします。

SNSの運用担当者を育成する研修サービスの【SNS SCHOOL】を提供している、株式会社BESから、動画SNSのビジネス活用方法や最新トレンド情報まで、企業事例を交えてご紹介します。

最新の動画需要動向

動画配信市場の市場規模は、今急速に拡大しています。
2015年では1,410億円だった市場規模も、5年後の2020年では3,710億円と、2.5倍以上に成長しています。

動画配信市場の市場規模のグラフ

①スマートフォンの普及
②SNS利用の拡大
③インターネット環境の変化

これらが市場規模拡大の最大の要因だと言われています。

その中でも特に注目されているのが、③インターネット環境の変化です。
年々通信速度の高速化は進み、30年間でおよそ10,000倍に成長しています。

年代別通信速度のグラフ

これにより、スマートフォンユーザーの月間動画視聴時間は2015年では1時間51分でしたが、2019年の時点で7時間13分と急増しています。

このようにスマホユーザー1人あたりの動画視聴時間が上昇していることから、今後も動画需要は益々拡大していくと考えられます。

SNS最新トレンド情報

短尺・縦型動画がなぜこれほど急成長を遂げているのか、その流行の要因を3つの特徴に分けて見ていきましょう。

①隙間時間に視聴できる
15秒〜1分の短い動画が中心のため、ちょっとした空き時間に視聴が可能。何かと忙しい現代人のライフスタイルにちょうど良くフィットします。

②無目的で視聴できる
AIによるレコメンド機能の発達により、自ら動画を探しに行かなくても趣味嗜好にあった動画が視聴できるという手軽さも人気の理由です。

③縦型UI(ユーザインタフェース)の気軽さ
従来では横型動画が基本でしたが、移動中などの隙間時間に縦に持ったまますぐに視聴できる縦型のUIは動画視聴をより身近なものにしました。スマートフォンでぱっと撮影した縦型動画を投稿できる点で、投稿者の心理的ハードルも下げる一因になります。

こういった現代社会の需要にちょうどよく合わせることで、動画プラットフォームは急成長できていると考えられます。

Tiktokビジネス活用

TikTokは、短尺動画プラットフォームの王者と言われるほど、地位を確立しています。

TikTokの主な特徴
・累計30億ダウンロードを突破
・2020年アプリダウンロード数ではfacebookを押さえて世界No.1
・若者の65.6%がリールよりもTikTokを視聴している

後発のSNSにも関わらず、なぜこれほど急成長ぶりを見せているのかを考察していきます。

①もはや若者だけのSNSではない
TikTokの国内ユーザーの平均年齢は34歳という統計があり、平均年齢は2019年以降毎年上昇しています。

これまでは学生やアイドルなどが中心でしたが、近年では子育て世代や企業の代表などの投稿も多く見られます。

②ずば抜けた”バズりやすさ”
TikTok特有の※レコメンド機能により、フォロワー数にかかわらず質の高いコンテンツはバズりやすくなっています。

※レコメンド機能・・・クリエイター(投稿者)のフォロワー数に関わらず、良質なコンテンツを評価し、適切なユーザーに届ける機能

無名のサービスや商品が、初投稿で10万〜100万再生を稼ぐといったケースもよくあります。紅白歌合戦にも出演したYOASOBIや瑛人などのアーティストも、ブレイクのきっかけは実はTikTokです。

③圧倒的な”没入感”
興味がない動画はすぐにスキップすることが可能で、右手のスワイプ動作のみで次から次へと短尺動画を視聴することができます。

1日あたりの平均視聴時間は62分で、1分の動画だとしても60本以上見ていることになります。

④エンゲージメントの高さ
バックグラウンド再生や再生リスト機能がないため、Youtubeのような ”ながら視聴”ができない仕様です。

そのため動画を視聴しようとする意識が高く、いいね・コメント・シェアなどのエンゲージメントが得やすい環境が生まれます。

⑤投稿ハードルの低さ
短尺なため動画撮影に対する心理的ハードルが低く、縦型で撮影した動画をそのまま投稿できる気軽さが投稿者にとってのメリットです。

直感で使えるエフェクトや編集機能も充実していて、視聴者と投稿者のどちらも飽きることなく楽しめるようになっています。

動画プラットフォームとして地位を確立しつつあるTikTokは、ビジネスにおいても急速に進化を遂げています。

TikTokやInstagramを中心に、「自分が欲しい物を吟味して買う」という購買行動が、「たまたま出合った商品で気に入れば買う」に変化してきているのをご存じでしょうか?

例えば、30年前に出版された筒井康隆さんの「残像に口紅を」という作品。TikTokクリエイターに紹介されたことがきっかけとなり、3ヶ月で10万5000部の増刷に繋がりました。

ドイツの菓子メーカーで販売している「地球グミ」も、TikTokで話題となり売り切れが続出しています。10代女性の2021年上半期トレンド第1位に選出され、現在でも高額での転売が話題となっています。

こういった製品の売上だけでなく、不動産や警備保障会社などの一見TikTokでは合わないのでは?と思われがちな業種でも売上や採用に役立てている企業も多く見られます。

LAKIA不動産では、内見動画をショート動画に編集してTikTokに投稿。各店舗でTiktokアカウントを持っていて、それぞれで内見動画を展開しています。毎月Tiktok経由での来店は100件以上、申込自体も60件以上で、間接的な効果も含めると更なる効果をもたらしていると考えられます。

Instagramリール活用

Instagramの機能の一つ「リール」とは、最大60秒の動画を作成・編集・投稿する機能です。(類似ツールにTikTokが挙げられます。)

リールの基本仕様・特徴
・スマホ全画面表示の動画投稿ができる
・15秒~最大60秒の短尺動画を作成・共有が可能
・テキストやスタンプなどの基本編集ができる
・BGMやARエフェクトなどの動画編集もできる
・複数の動画を繋げる事が可能
・プロフィールのリール専用タブに表示
・検索結果、発見タブへの表示

Instagramの中でも「リール」は「ストーリーズ」と似た機能ですが、大きな違いは以下2点です。

①投稿の配信頻度が異なる
「リール専用タブ」や「発見タブ」内でも表示されるため、フォロワー中心に発信するストーリーズ機能と露出頻度が大きく異なります。

自分のフォロワー以外のユーザーにもリール動画が表示されるので、より多くのユーザーに自分のコンテンツを閲覧される可能性が高くなります。

リール動画表示例

②キャプション入力が可能
ストーリーズでは動画内にしかテキストの挿入は出来ないのに対し、リールではフィード投稿のようにキャプションでテキストを追加でき、説明文やハッシュタグをつけることが可能です。

特徴を把握したところで、次にユーザーの目に留まりやすいリール投稿の作成についてお話しします。

主なポイントは、以下の4つです。

  1. 冒頭:自分に興味のないユーザーにも表示されるため冒頭で興味を持たせる
  2. 人物・BGM:TikTokなどのショートムービーのように音楽を組み合わせる
  3. 普遍的なネタ:リアルタイム性の高いネタよりも、いつみても面白くて楽しい動画(喜ばせる、注目を集める、笑わせる、驚かせる など)を意識
  4. クリエイティブツール:テキスト、カメラフィルターなどを積極的に使用する

これらの要素をうまく取り入れ、企業アピールや製品購入に繋げている企業も増えています。

例えば、アパレル企業のETRÉ TOKYO(@etretokyo_store)ではリールを活用して複数商品の詳細情報(質感、色など)を伝え、購買意欲を上げる施策を行っています。

横長動画では伝えづらい全身や質感など、インプレッションを伸ばしやすい機能なのでtoC向け、toB向けどちらにもおすすめです。

リール動画事例

福岡国際医療福祉大学(@fiuhw.pr)では、商品開発の過程やプロジェクトへの取り組みなど、会社の裏側を公開し、親近感を持たせるのに活用しています。

こうした普通は見られない裏側を公開することで、採用やサービスの認知に繋げることも可能になります。

リール動画事例

まとめ

今回は近年急成長を遂げているTikTok、Instagramリールについてお話ししました。ご紹介したように、実際に企業の売上に直結する事例も増えています。

TikTok、Instagramリールのような短尺、縦型動画に注目が集まるとともに、企業側としてもビジネス活用が今後加速していくことは間違いありません。

まだまだ伸び続けている市場なので、、今からでも遅くありません。むしろ伸び代がある今がチャンスです!それぞれのプラットフォームの特徴を生かして、ぜひ積極的に活用してみてください。

株式会社BESについて

株式会社BESでは、代表田中千晶を中心に、数多くの企業様に向けてSNS運用の研修、コンサルティングを行っています。

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