2020年8月末に、日本のユーザー様にも「リスト照合」のサービス提供で連携しているKickbox社とBenchmark Internet Groupで、メールの到達率に関する共催セミナーを行いました。

到達率セミナー

登壇者写真

KickBox:メールアドレスの有効性診断サービスや、メールの到達率モニタリングサービスを提供する米国企業

セミナー登壇者: Lauren Meyer氏 Kickbox社 Vice President

 

日本のマーケティングブログでは、今回のセミナーでMeyer氏がお話したことと、そのポイントをまとめたセミナーレポートを全4回に渡ってお届けします。

本日のセミナーアジェンダ

メールマーケティングは数十年に渡ってビジネスで重要な集客チャネルの役割を担ってきました。その重要性は今なお増しており、企業のメール配信数は毎年最高数を更新し続けていて衰える様子がありません。メールマーケティングは1ドルのコストに対して42ドルの効果をあげており、他のデジタルマーケティング手法と比較しても、4倍から10倍の費用対効果がある手法であると考えています。

しかし、メールはそもそも受信ボックスに届かないと読まれませんし、メールの到達率はとても複雑な仕組みで成り立っています。そこで、本日のセミナーでは、その仕組みの理解に役立てていただくための基本的な部分を解説していきます。

  1. 到達率とは何か?(今回の記事)
  2. 受信者のエンゲージメントがメールの振り分けにどう影響するか?
  3. リスト収集&管理のコツ
  4. メール配信についてよくある誤解

 

到達率とは何か?-What is Deliverability?-

メールマーケティングを行う上で、よく使われる言葉に「到達率」がありますが、2つの意味合いが混合されていることが多くあります。

それは、”Delivery Rates””Deliverability” です。

Delivery Ratesとは、GmailやHotmailといったESP(Email Service Provider)のサーバを経由して受診者のメールアドレスにメールが届いたかどうか、ということであり、送信者はその結果を把握することができます。*Benchmark Emailの日本語の表記では「エラー」が該当

一方のDeliverabilityは、届いたメールが受信者のメールアプリケーションのどこに振り分けられたのか?を意味します。それが受信ボックスなのか、スパムフォルダーなのか、それを送信者が把握することはできません。

ESPによってメールを振り分ける基準(アルゴリズム)は異なり、またそれは変化します。ESPはメールアドレスの保有者(読者)に安全なメールを届ける為、何重にもフィルターをかけて、マシーンラーニング、AIなどのテクノロジーを駆使してスパムメール、フィッシングメールの検知に努めています。スパムメールなどの手法が変わる度に、それに応じたアルゴリズムの変更を行ってる為、昨日まで受信ボックスに届いていたメールが、次の日には別のボックスに届いてしまう、ということが起こるのです。

 

Deliverabilityに影響する5つの要素

具体的に、どの様な要素がDeliverabilityに影響するのでしょうか?

メルマガの到達に影響する5つの要素

①Reputation (IP and Domain):送信元の評価

ESPは様々なテクノロジーを駆使して送信者の評価を行っています。メールの送信元(IPやドメイン)を信頼するための、Sender Reputation(送信者の評価)には時間がかかります。メール配信開始時にウォームアップ期間を設けるなど適切な手順が必要なだけでなく、読者が定期的にメールを開封・クリックするなど読者のメールへのポジティブな反応や、迷惑メール報告などネガティブな反応の少なさも大切です。
送信元の評価は、様々なツールで確認することができます。
参考:Google Postmaster Tools

②Authentication (SPF, DKIM and DMARC):認証設定

テクニカルな作業が必要なため、本日のセミナーでは詳細な説明は省きます。ESPに送信元への信頼を示すとても重要な設定です。
参考:メールの到達率を上げるSPF、DKIM、DMARC

③Sending Infrastructure:メール配信環境

メールを配信するシステムが、メールの作成や送信機能だけでなく、開封やクリックといったポジティブな反応や、エラーや購読解除、苦情数などネガティブな反応など改善に活かせるデータを取得できる必要があります。

④List Collection and Management:リスト収集と管理

配信エラーは送信元の評価を下げてしまいます。配信先からオプトインを得ていることは必須ですが、そうであっても高いエラー率が出てしまう場合にはリスト収集方法に原因があるかもしれないため、リストの収集方法を注意深く見直してみることをお勧めします。

⑤Content:メールの内容

Subject Line(件名)、Body(本文)、Sender Address(送信元メールアドレス)など全てが含まれます。例えばメール内の、外部サイトやSNSへのリンクもコンテンツの評価に大きく影響し、リンク先サイトの評価が低ければメールの評価が下がります。コンテンツが画像のみでテキストが無い場合などもESPがメールの内容を判断できないため、信頼できないと認識されるESPがメールの内容を判断できないため、信頼できないと認識されることもあります。

 

第二回のレポートでは、開封率アップにつながる購読者のエンゲージメントについてお話ししています(こちら)。

 

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