本記事はBenchmark本社のブログ記事 “Email Marketing: 10 Reasons Why Your Response Rate Is Low” を基にしています。

メールマーケティングでは、状況に応じて配信方法やマーケティング戦略を変えていくことが重要です。配信したメルマガの反応が良くないときは、原因を分析し、改善を行いましょう。
今回は、開封率・クリック率を低くしてしまう主な原因を10個ご紹介します。

1.適切な時間に配信していない

適切でない時間にメールを配信してしまうと、開封率低下の原因となります。一般的に、一日のうちメール受信箱を見る回数はたった数回と言われており、その数回のうちにメールを開けてもらわなければなりません。読者が仕事中だったり、夜寝ている時間などに配信しても、他のメルマガに埋もれてしまい、メールに気づかず放置されることもあります。

そういったことを避けるため、読者がどんな人々なのかを分析し、生活リズムや開封されやすい時間を把握してベストなタイミングで配信をすることが大切です。まだメールの配信を始めたばかりだったり、分析が出来ておらず配信時間に迷った際は、BtoBであれば業務開始の時間帯や昼食の時間帯、BtoCであれば多くの方がネットサーフィンを行う通勤時間帯や帰宅後の時間帯に試してみるのもいいでしょう。

また、自社サイトへのアクセスや購買行動が多く起こる時間帯も狙い目です。

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2. プロモーションが多すぎる

営業文句が多いメールは、読者に嫌われる傾向にあります。商品の販売促進を目的としたメールであっても、商品やブランドについてのアピールが強すぎると、読者の関心を削いでしまいます。

読者の興味がどこを向いており、どんな問題を抱えているのか。そして、提供するサービスや商品が「読者の問題をどう解決できるのか」を示しましょう。読者の抱える問題と商品・サービスの間に繋がりを見つけ、その商品が有益だと思わせるような文章を書くことを意識しましょう。

メールの構成は、最初の導入部分はできるだけ短く書き、「商品・サービスが読者に与える価値」を多めに記載すると効果的です。読者が一つのメールに割く時間は非常に短いため、メールを読んですぐに行動(商品購入)に移せるよう、無駄な言葉はできるだけ削りましょう。

3.CTAが機能していない

CTA(Call to Action)は「行動喚起」と訳され、 Webサイトの訪問者を具体的な行動(商品購入やサービスの契約など)に誘導することを意味します。メールに挿入したリンクから商品ページを訪れたり、コンテンツをダウンロードしたり、セミナーへ申し込んだりする「行動」を起こすために必要な要素となります。不適切な場所にCTAを設置してしまうと、クリック率が下がり、読者を商品購入へと誘導することもできません。

CTAを上手に機能させるために、まずは「メールを読んだ人にどんな行動を起こしてもらいたいか」というゴールを明確にすることから始めましょう。例えば、「サービスを契約してもらう」「商品ページへのURLをクリックしてもらう」「セミナーに申し込んでもらう」などです。こういったゴールの部分が曖昧になってしまうとメールの内容もはっきりせず、結果として読者が行動に移しづらくなってしまいます。こうしたゴールを一つ決めてからメールを作成していきましょう。メール作成では分かりやすい画像やボタンを設置するなど、読者が行動しやすいよう様々な工夫をしましょう。

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4. 本文の文章が長すぎる

長いメールは読者にもストレスとなり、作成する時間も無駄となってしまいます。何よりコンバージョン率が悪くなり、読者のエンゲージメントも低下してしまいます。

メルマガ作成では長々と文章を書くことを避け、その分の時間を全体の構成づくりや効果測定などに充てましょう。簡潔でシンプルな文章にまとめることは、メルマガを作成する側にも読者にもメリットとなります。

5. テスト送信をしない

テストメールで内容の確認をせずに本配信をしてしまうと、読者の信頼度が下がり、開封もされなくなる危険性があります。メールデザインの崩れやリンク切れ、画像のズレなどがあった場合、サービスやブランド自体のイメージにも悪影響を与えてしまうからです。

テスト送信の際は、スマホでもきちんと表示がされるかや、どのメールサービス(Gmail、Yahoo!、Outlook等)でも見え方に問題がないかチェックしましょう。

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6. パーソナライズ化出来ていない

パーソナライズ化できていないメールは、開封率を下げている可能性があります。
読者が必要としているものは一律ではなく、所属している業界や生活リズムによって異なります。そのため、全ての顧客に同じ内容のメールを送っても一定数の読者には的外れとなってしまいます。

出来るだけ読者のニーズにマッチした情報を送れるよう、メールの効果分析やターゲティングを行いましょう。

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7. 不快にさせる言葉遣いや表現がある

メールに否定的な言葉が入っていると、読者はどんな気持ちになるでしょうか?
そのメールの目的にもよりますが、否定的な言葉は読者を不快にさせたり、モヤモヤとした気分にさせます。セミナーやブログなどでは上から目線の言い方をすることで良い反応が返ってくることもありますが、メールにおいては裏目にでてしまうことがほとんどです。

例えば、「このメールに返信頂いても回答できません」という文章をよく見かけます。読者からすると「サポート体制が整っていない」「質問は一切受け付けない」という否定的な印象を与える恐れがあります。否定的な印象はできるだけ与えない方がいいので、「お問い合わせは下記の連絡先へお願いいたします。」などと補足で案内を加え、否定的な文章では終わらせないよう注意しましょう。

8. 校正をしていない

誤字や文法的な誤りのあるメールを送ると、ちょっとしたミスでも印象を悪くしてしまいます。自分で読み返すのはもちろんですが、社内メンバーにテスト配信を行い、複数人でチェックすることもお勧めします。

テストメールの確認と同様に、こういった一手間がブランドの価値や評判の維持に繋がります。

9. 特定電子メール法に反している

特定電子メール法に反しているメールは、スパム扱いとなり迷惑メールフォルダーに入る可能性が高くなります。メールの到達率が落ちると、会社の印象も悪くなってしまいます。

そのようなことを避けるために、特定電子メール法に当たる項目を確認していき、内容に反していないかチェックしましょう。例えば、スパム判定されやすいワードは使用していないかや、読者が見つけやすい場所に購読解除リンクを載せているかを確認してください。これらをきちんとクリアしていくことでメールの信頼性が高まり、スパム判定はされにくくなります。

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10. 頻繁に戦略を変更する

配信したメールですぐに効果が出ない時も、その戦略を諦めたりすぐに戦略を変える必要はありません。メールマーケティングは例えるならば短距離走ではなく、マラソンのような長距離走です。読者の受信箱にはしばらくの間メールは残っているため、配信してから数日後に開封されることもあります。一定期間は様子を見るのも、メールマーケティングには必要な手段です。

メールマーケティングは、リードナーチャリング、エンゲージメントの向上に効果的な手法です。メール戦略も改善を重ねた分だけブラッシュアップされます。今回紹介したような「開封率・クリック率を下げてしまう原因」がないかどうかのチェックも重要ですので、次回メール作成時はぜひ確認をしてみてください。

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