こんにちは。遠藤です。Benchmark Emailを利用しているユーザーの方に、お話を伺うインタビューシリーズ。今回お話を伺ったのは、株式会社ハイタイド(以下、ハイタイド)の尼田様です。

ハイタイドのメール施策概要

HIGHTIDE

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メール配信を行っているサービス:ハイタイドのプレスリリース
対象:メディア関係者、スタイリストなど
主な配信コンテンツと頻度:プレスリリースメール 、不定期(月平均:3〜4本)

文具やインテリア雑貨を販売しているハイタイド

━ 御社の事業についてお教えください

ハイタイドは、文具とインテリア雑貨のメーカーとして、企画・卸し・販売を行っております。オンラインショップと実店舗の運営も行っております。

新商品などのプレスリリースをメディア関係者、スタイリストさん宛てにメルマガで配信しております。

ユーザー層とリスト取得方法

━ メルマガの送り先リストはどのように集めていらっしゃいますか

日々、いろいろな方から掲載のお問い合わせや、サンプルのリースのお問い合わせを頂戴しております。何かしらやりとりをさせて頂いた方宛にメルマガを送らせていただくようにしております。

他には自社の展示会に来て頂いた方や、合同展示会に出展した際に繋がった方にお送りする場合もあります。

配信コンテンツ

メールの内容:プレスリリースメール
配信頻度:不定期(月に平均3〜4本)
内容:新商品のお知らせ、イベントのお知らせ、直営店のお知らせ

(メール例1)

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(メール例2)

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運用と設計について

新商品の発売前にプレスリリースをメールで配信する

━メルマガは、どのタイミングで配信されていますか

新商品の発売前に「何月何日にこの新商品が出ます」という形でお送りしています。理想としては発売の2〜3週間前くらいにはお送りしたいのですが、弊社の素材制作スケジュールなどの都合で、商品発売の数日前にお送りすることが多いです。

外部の大きなイベントに参加させて頂く際や、直営店でアーティストさんによるイベントを行う際、コラボグッズを発売する際にも配信をしております。

業務提携や新店舗オープンといった大きなニュースがあるときは、必ず配信するようにしています。

━メルマガを配信する頻度は決まっていますか

月に何回の配信をするかは決めていません。配信する必要のあるニュースがある場合にお送りしています。多数の新商品が出るときもありますし、タイミングによってはイベントのお知らせのみ配信することもあります。

新商品のお知らせは、直営オンラインストアでの新商品発売のタイミングに合わせるようにしています。弊社EC事業部の商品発売スケジュールに合わせて画像の撮影が行われるので、そのスケジュールを確認しながら、商品発売の数日前にリリースを出すという流れで動いています。

新商品やニュースが重なることもあるので、そのときは優先順位の高いものだけに絞ることもあります。同じブランドで一度に複数のアイテムが出るときには、1つの配信にまとめることもしています。メルマガを受けとる側にとって、短期間にたくさんのメルマガが届いて迷惑メールのような位置づけになってしまうと困るので、調整しながら配信をしています。

━メルマガはお一人で作成されていますか

チェックを含め一人でやっていて、ニュース内容によりますが、時間は1通あたり大体1〜3時間くらいかけています。

プレスリリースの文章は、「開発部がどんな意図で作った商品なのか」や「どんなシーンでの使用を想定しているか」は社内で共有がされるので、その内容を元に膨らませたり、実際にサンプルを確認したりして、より詳しく書くようにしています。

━ メルマガ配信するときに気をつけていることはありますか

弊社から届いたメールだとすぐに気づいていただけるように、件名の冒頭に【HIGHTIDE】を入れるのは、ずっと変えないようにしています。タイトルはシンプルに「このブランドからこの商品が新発売」という形にして、内容もすぐ分かっていただけるよう心がけています。

メディアにそのまま掲載できるようなメルマガを作っている

━ どのような目的でメルマガを配信されていますか

メディア関係者の方にお送りしているので、それぞれの媒体に載せて頂くことが目的になります。そのため、メルマガをメディア関係者が見たときに、このまま記事にできそうだと思っていただけるような写真の選定や文章の構成になるよう考えて作っています。

メルマガを送って、すぐ各媒体に掲載されることも大事ですが、しばらくして弊社の商品と合う企画があったときにリース依頼を頂くこともあります。短期的な結果だけを見るのではなく、長期的な視点を持って運用するようにしています。

━ メディアに掲載されるために、どのような工夫をされていますか

実際の商品を手にとって頂けるわけではないので、こちらからお送りしているプレスリリースを見て記事を書いて頂けるように、商品の詳細がわかる画像や、どんなシーンで使用できるかが分かる画像、パっと目を引くようなキービジュアルなど、写真を多めに入れるようにしています。

スムーズに記事にして頂けるように、メルマガの最後に画像をダウンロードできるリンクも必ずつけてお送りしています。

文章は、世間一般でいうプレスリリースよりは、すこしカジュアルかもしれません。そのまま記事にできるように書いているので、実際にそのまま流用して掲載いただく場合もありますし、メルマガを元にオリジナル記事を作成いただく場合もあります。これは記事になりそうだなと思ってもらえることを意識して作っています。

━ メルマガの指標として、どこを見ていますか

メルマガの配信後に、どのくらいメディアに掲載されたかというのは見ています。メルマガでは開封率を見ていますが、どの程度メディアに掲載されるかは商品に左右されることも多いので、開封率自体は参考程度に見るようにしています。

━ SNSは運用されていますか

SNSは、ハイタイドの名前で運用しているInstagram、X、Threads、Facebookを担当しています。店舗ごとのアカウントもありますが、その運用は各店舗の人に任せています。

投稿するときの文章はプレスリリースとして送っているメルマガをベースにして、SNSごとの文字数制限に合わせてアレンジしたり、よりカジュアルな文章にしたりしています。

送る内容に合わせて配信先のセグメントを使い分けている

━ メルマガはセグメントでわけて配信をしていますか

基本的には、皆さんに知っていただきたい情報が多いので全体に送るようにしていますが、弊社にはいろいろなテイストのブランドがあるので、セグメント機能を活用して配信先を絞ることもあります。

例えば業務提携のような企業のニュースの場合は、興味を持っていただけそうな文具業界の方や文具専門ライターさん、新聞社などに絞って配信をする場合もあります。

また、文房具の新商品に関するメールを配信先を区切らずに、あえてファッション雑誌関係者などを含めた幅広い層に送ることもあります。ファッション雑誌であっても、時期によっては文房具特集が組まれることがあるためです。

━ 作業を効率化するために行っていることはありますか

Benchmark Emailの導入が一つの効率化でした。弊社の海外事業部がBenchmark Emailを使っていたことがきっかけで知ったのですが、他のツールと比べてデザインが洗練されている印象でした。感覚的に使いやすく、料金もリーズナブルなので導入してよかったです。

他には、弊社のサイト用の文章を最初に作成し、プレスリリースやSNSでは同じ内容を少しずつアレンジして使うことで作業を効率化をしています。

まとめ

ハイタイドの「プレスリリース」としてのメルマガ配信は、メールをマーケティング以外で活用できることがよくわかる事例でした。

メーカー企業が自社商品をメディア掲載してもらうためにメールを活用する。そのときに、ただメールで知らせるだけではなく、記事にしてもらいやすいように、画像や文章を作って配信をするというのは、メルマガの受け手のことをちゃんと考えられていて素晴らしいですよね。

展示会やイベント出店でのつながりを維持するという面でも参考になりますね。

BtoC、BtoBに関わらず、会社として「誰に、なにをしたらいいのか」を考えると、自社に適したメール活用が見つけられると思います。ハイタイドのメルマガ事例を参考に、ぜひ考えてみてください!

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著者情報:

by 遠藤 聡

iBound代表。社員数30名以内の小規模企業のデジタルマーケティングやECサイト運営の業務サポート、コンテンツマーケティングのサポート、企業研修。UdemyでWebマーケティング関連のコースを提供中(受講者数は2万人以上)【著書】1時間でわかるSEO対策(技術評論社)