本記事はBenchmark Email本社のブログ記事 “20 Email Marketing Terms You Need to Know” を元に執筆したものです。

メールマーケティング用語を理解するのは新しい言語を学ぶことに似ていて、何となく意味が分かっていてもきちんと理解するのは難しいものです。用語の中にはとても重要な法的意味合いや戦略に使えるトレンドや成功事例が含まれていることも多いため、まずは基本をしっかりと押さえることが重要です。

そこで、最もよく使われているメールマーケティング用語をまとめてみました。今回は基本用語20選と各用語に関連する記事やFAQをご紹介します。マーケティングを始めたばかりの方や経験者の方はおさらいとしてご利用頂ければ幸いです。

1. 到達率

受信者のメールサーバーに届いたメールの送信成功率の事です。ただ、必ずしもメールが受信箱まで届いたと言う事を意味するわけではなく、送信エラーにならなかったことを示します。

・関連記事:メルマガの到達率を高く維持するための正しい運用方法

2. エラー率

送信したメールのうち受信者のメールサーバーによって弾かれた件数を指します。この割合をできるだけ減らすことが重要です。エラー率の原因や運用方法については以下のFAQをご確認ください。

・関連FAQ:エラー率が高くなってしまう原因は何ですか?
・関連FAQ:エラーアドレスとは何ですか?

3. 特定電子メール法

迷惑メール(スパムメール)を規制するための法律です。商用メールを配信する際に送信元の情報や住所などを正確に明記し、メール配信停止の依頼が行えるリンクを受信者にとって分かりやすい場所に設置しなければなりません。海外に配信をする場合、アメリカでは2003年に施行された「CAN-SPAM法」があります。

・関連記事:メルマガで法律違反になる前に!「特定電子メール法」を押さえて宣伝・広告メールを配信しよう

4. CTR(クリック率)

CTRはClick-Through Rateの略です。「クリックスルー」とは、メール受信者がリンククリックのアクションを起こすことを意味します。Benchmark Emailにおけるクリック率は、リンクのユニーククリック数を、開封したメールアドレス数で割って計算されます。このユニーククリックとは、1人が複数のリンクをクリックした場合も1とカウントします。

・関連記事:メルマガでクリック率を高めるための7つのヒント!CTAを設置した効果的なメールの作成方法

5. コンバージョン率

メールに反応し、クリック、ダウンロード、購入などの行動を起こした人の割合を指します。元々「コンバージョン」とは目的となる特定のアクションを訪問者がとることを指すため、その定義はメール配信者により様々です。メール配信における成果を測る最も重要な指標のうちの1つでしょう。

・関連記事:開封率?クリック率?メルマガ効果測定で大切な指標とは 

6. オプトイン

メールマーケティングにおいては、メルマガの受信を明確に承諾しているという意味で使用します。オプトインは英語で「選択」という意味です。
オプトインした顧客はメールの受信を期待していると判断できるため、エンゲージする可能性が最も高いです。一方オプトインしていない個人にメールを配信すると、IPアドレスの評価が下がって到達率が下がったり、特定電子メール法に違反して罰則を受ける可能性があります。

7. オプトアウト

配信停止を選択すること。送信元は購読者に対して分かりやすいオプトアウトを提供し、依頼があった場合は必ず購読者をメーリングリストから削除する必要があります。

8. ソフトエラー

メールは受信サーバーに送られますが、受信箱には届かずに戻ってきたエラーを指します。ソフトエラーの原因には、「受信箱の容量がいっぱい」「容量が大き過ぎるメール」などが挙げられます。

9. ハードエラー

受信拒否または無効メールアドレスのような永続的な原因でメール受信ができないエラーを指します。今後配信を継続しても受信可能になる確率は極めて低いメールアドレスになります。

・関連FAQ:エラーアドレスとは何ですか?
・関連FAQ:有効なはずのメールアドレスがハードエラーと表示されます。なぜですか?

10. HTMLメール

メールの形式には「HTMLメール」と「テキストメール」があります。テキストメールはフォント、色やデザイン要素などを含まない文章のみのメールのことで、個人的に送るような文字だけのシンプルなメール形式です。それに比べて、HTMLメールはデザインやレイアウトなどを自由自在に作成でき、リンクや画像なども簡単に挿入する事ができます。

・関連記事:テキストメールとHTMLメールの違いとは?メルマガにはどちらが向いているの?

11. リストのセグメント化

一定のルールに従って購読者リストを分けることです。セグメントしたリストに対して、それぞれの読者の好みに合わせたコンテンツを配信することは、海外でもメールマーケティングのトレンドとなっています。

・関連記事:セグメントしたメール配信でエンゲージメントアップ!セグメント要素と事例を紹介

12. 開封率

「配信したメールが何割の送付先で開封されたか」を指します。到達メール件数を開封数で割った数値で表されます。メールが開封されない限り、リンククリックやコンバージョンは達成できないため最も重要な指標のうちの1つです。

(関連動画シリーズ)
【メルマガ開封率①】自社業界の平均開封率を知っていますか?
【メルマガ開封率②】開封されやすい件名・差出人名とは?
【メルマガ開封率③】A/Bテストで開封率アップを目指そう!

13. メールキャンペーン

独自のマーケティング目標に向かって配信するメールまたは連載(シリーズ)のことです。

14. 送信元ドメイン評価(スコア)

メールの送信元に設定しているアドレスの「@」以降が送信元ドメインです。これは、過去の配信経歴に基づいてスコアリングされています。受信側のサーバーはこのスコアを参照して、どのメールを受信箱に届けるか判断しています。

このスコアは、ドメイン認証設定を行い、送信先に不達アドレスが含まれないよう適切なリスト管理を行うことによって高く保つことができます。
・関連記事:自社ドメインの信頼性を守るために、メーリングリストは初めての配信前にチェックしよう! 

また、メールのコンテンツ内容や、過去の読者のエンゲージメントなども影響すると考えられています。
・関連記事:米国Kickbox社が語る(2)送ったメールを受信ボックスに届けるためには?

15. 送信サーバー評価(スコア)

IPアドレスは、過去の配信経歴に基づいてスコアリングされています。こちらのスコアも、受信サーバーがどのメールを受信箱に届けるか判断する際に参照されます。

Benchmark Emailでは基本的に、ユーザー間で共有するサーバーからメールが配信されるのですが、この共有サーバーの評価を高く保つための取り組みを常に行っています。オプションで専用サーバーを利用しているユーザーは、自身の配信経歴のみに基づいて送信サーバーがスコアリングされます。

16. IPアドレスのウォームアップ

IPアドレスの評判を高めるため、最初から大量のメールを送信するのではなく、徐々にメールの送信量を増やしていく過程を指します。特に新しいIPアドレスからメールを送信する際、送信量などを元にそのIPアドレスが安全で信頼できる配信元であるかどうかを判断するため、ウォーミングアップ期間が必要となります。

Benchmark Emailでは新しいIPを増やす際にはウォームアップ期間を設けて、高い到達率を維持する工夫をしています。
共有IPから送信する場合は特に意識することはありませんが、専用IPを購入した場合はウォームアップ期間に配信量の制限などが発生します。

17. ダブルオプトイン

ダブルオプトインとは「2段階認証」の事です。
登録フォームを入力して登録完了ではなく、その後に登録確認メールを配信し、記載されたリンクをクリックした購読者のみをリストに登録します。ダブルオプトインを行う事でメールアドレスの入力間違いや、故意に他人のメールアドレスを入力するような悪意のある登録者の防止に役立ちます。

・関連FAQ:オプトイン完了 / オプトイン未完了とは何のことですか?

18. シングルオプトイン

先ほど紹介したダブルオプトインの最初のステップ(登録フォームに入力)だけでリストへの登録が完了する、「1段階認証」のことです。ダブルオプトインと違って、登録の確認ができないため、メールアドレスの入力誤りや第3者によるなりすまし登録を引き起こす可能性がありますので注意が必要です。

・関連FAQ:登録フォームのシングルオプトイン機能とは?

19. パーソナライズ化

各受信者向けにカスタマイズするメールの特徴を表します。例えば、メールに購読者の名前を使用したり、好みにあったおすすめ商品を提供したりすることです。また、購読者がバイヤーズジャーニー(購入に到るまでの過程)のどこにいるかによってコンテンツを変えてメールを配信することもそれに当たります。今後、購読者が欲しい時に欲しい情報が手に入る状態を用意することが、メールマーケティングの大きな役割になります。

20. 迷惑メール(スパムメール)

ジャンクメールとも言われる未承諾で不必要なメッセージは受信箱で迷惑メールとしてフィルターをかけられます。オプトインしなかった受信者へのメールは迷惑メールとして分類されます。受信箱に届かない上、迷惑メールを送ることはIPアドレスの評価および開封率を下げてしまいます。また法的な影響を受ける可能性もありますので細心の注意が必要です。

・関連記事:自社メルマガが迷惑メールに?!解決策はこれ!

最後に

今回は初心者向けのメールマーケティング用語を説明しました。基本をマスターすることで、より強固なマーケティング戦略を立て、メールの到達率を向上しコンバージョン獲得にお役立てください。

 

(関連記事)
開封率?クリック率?メルマガ効果測定で大切な指標とは

著者情報:

by Benchmark Team